江戸中期
今回も長野県下諏訪町の慈雲寺について。 前編では参道と境内社について述べました。 当記事では山門や本堂などの伽藍について述べます。 山門 苔むした参道の先には山門が建っています。 三間一戸、楼門、入母屋、銅板葺。 1779年(安永八年)建立。町指定有…
今回は静岡県磐田市の府八幡宮(ふ はちまんぐう)について。 府八幡宮は磐田の中心市街地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると天平年間(729-748年)の創建で、遠江国の国司として当地に赴任した桜井王によって国府内に祭祀されたのがはじまりとのこと…
今回も滋賀県近江八幡市の浄厳院について。 前編では楼門などについて述べました。 当記事では本堂などの伽藍について述べます。 本堂(阿弥陀堂) 楼門の先には大型の本堂が鎮座しています。別名は阿弥陀堂。 本尊の阿弥陀如来坐像は平安末期の丈六仏で、内陣…
今回は滋賀県近江八幡市の沙沙貴神社(ささき-)について。 沙沙貴神社は市東部の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると第12代・景行天皇の時代に社殿が造営されたらしいです。平安時代には『延喜式』に記載され、式内社に列しています。平安後期…
今回は滋賀県近江八幡市の新宮大社(しんぐう たいしゃ)について。 新宮大社は安土城の西側の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると1131年(天承元年)の創建で、当地を領する豊浦冠者行実という人物が熊野本宮大社から勧請し、同年に伊勢神宮内宮…
今回は静岡県富士宮市の大石寺(たいせきじ)について。 大石寺は市北部に鎮座する日蓮正宗の大本山です。山号は多宝富士大日蓮華山。 創建は1290年(正応三年)。日蓮の弟子・日興が久遠寺(山梨県身延町)を下り、南条時光の要請を受けて当地に寺を開いたのがはじ…
今回は神奈川県鎌倉市の光明寺(こうみょうじ)について。 光明寺は海岸沿いの住宅地に鎮座する浄土宗の大本山です。山号は天照山。 創建年は不明。寺伝によると1240年、良忠が佐助ヶ谷(同市佐助)に開いた蓮華寺が前身とのこと。のちに蓮華寺は現在地に移転し…
今回も東京都文京区の護国寺について。 前編では仁王門、不老門、大師堂について述べました。 当記事では月光殿、本堂などについて述べます。 多宝塔 石段をのぼり、本堂の手前の区画へ行くと、参道左手に多宝塔が東面しています。 三間多宝塔、桟瓦葺。 193…
今回は東京都港区の瑞聖寺について。 瑞聖寺は白金台に鎮座する黄檗宗の寺院です。山号は紫雲山。 創建は1670年(寛文十年)。摂津麻田藩2代目・青木重兼の開基により、木庵性瑫*1が開山しました。創建以来、江戸の黄檗宗寺院の中心として隆盛し、多くの伽藍が…
今回は東京都目黒区の目黒不動尊(めぐろ ふどうそん)について。 目黒不動尊は下目黒の住宅地に鎮座する天台宗の寺院です。山号は泰叡山、寺号は瀧泉寺(りゅうせんじ)。 創建は不明。伝承によると808年(大同三年)、円仁が当地で不動明王像を彫って祀ったのが…
今回も東京都目黒区の祐天寺について。 前編では仁王門、本堂などについて述べました。 当記事では阿弥陀堂、地蔵堂などについて述べます。 阿弥陀堂 本堂向かって左手前(本堂北東)には、阿弥陀堂が西面しています。阿弥陀堂を西向きに建てるのはめずらしい…
今回は東京都目黒区の祐天寺(ゆうてんじ)について。 祐天寺は中目黒地区の住宅地に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は明顕山(明顯山)。 創建は1718年(享保三年)。増上寺の祐海が善久院という寺院を購入・再興し、師の祐天の廟所としたのがはじまりです。創建以…
今回も京都府京都市の西本願寺について。 その1では御影堂などについて、 その2では阿弥陀堂などについて述べました。 当記事では唐門などについて述べます。 経蔵 御影堂向かって右手前(北東)には、経蔵が南面しています。内部には、天海版一切経が収められ…
今回も京都府京都市の西本願寺について。 その1では御影堂などについて述べました。 当記事では阿弥陀堂などについて述べます。 御影堂周辺の伽藍 御影堂の南側、境内南東端には、飛雲閣(ひうんかく)という3階建ての建築があります。ふだんは非公開で、年に…
今回は長野県塩尻市の観音寺と麻衣廼神社について。 観音寺 所在地:〒399-6301長野県塩尻市贄川1423(地図) 公式 :観音寺 観音寺(かんのんじ)は旧贄川宿に鎮座する高野山真言宗の寺院です。山号は楊梅山。 創建は寺伝によると806年(大同元年)。中世の沿革は…
今回は群馬県富岡市の妙義神社(みょうぎ-)について。 妙義神社は市北西部の妙義山のふもとに鎮座しています。 創建は社伝によると537年(宣化天皇二年)。もとは波己曽神社(はこそ-)と呼ばれ、この社名で『日本三代実録』(901年成立)に記載されています。その…
今回も群馬県高崎市の八幡八幡宮について。 前編では神門や鐘楼などについて述べました。 当記事では、主要な社殿の拝殿・幣殿・本殿と、天満宮などの境内社について述べます。 拝殿・幣殿・本殿 境内の中心部には、拝殿・幣殿・本殿が1棟になった権現造のような社…
今回は群馬県高崎市の八幡八幡宮(やわたはちまんぐう)について。 八幡八幡宮は市西端の丘陵上の住宅地に鎮座しています。正式名は上野国一社八幡宮(こうずけのくに いっしゃ はちまんぐう)。 創建は社伝によると957年(天徳元年)で、源頼信が当地に石清水八幡…
今回は長野県長野市の大英寺(だいえいじ)について。 大英寺は松代地区の住宅地に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は皓月山。 創建は1620年(元和六年)。真田信之が正室・小松姫の菩提寺として、上田城下に寺を開いたのがはじまりです。1622年の真田家の松代移封…
今回は京都府木津川市の海住山寺(かいじゅうせんじ)について。 海住山寺は市東部の山中に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は補陀洛山。 創建は寺伝によると735年(天平七年)で、聖武天皇の勅願により、東大寺の初代別当・良弁が開いた藤尾山観音寺という…
今回も東京都港区の増上寺について。 前編では三解脱門と本堂などについて述べました。 当記事では、台徳院霊廟惣門、有章院霊廟二天門などについて述べます。 本堂周辺の伽藍 台徳院霊廟惣門と有章院霊廟二天門の前に、前編で書ききれなかった本堂周辺の伽…
今回は富山県上市町の日石寺(にっせきじ)について。 日石寺は町南部の山間に鎮座する真言密宗の大本山です。山号は大岩山。通称は大岩不動。 創建は不明。寺伝によると、725年(神亀二年)に行基によって開かれたとのこと。創建から中世にかけての沿革は不明。…
今回も富山県南砺市の善徳寺について。 前編では山門について述べました。 当記事では、本堂、大鐘楼、太鼓楼などについて述べます。 本堂 山門をくぐると、右手に本堂が南面しています。本尊は阿弥陀如来。 入母屋、向拝3間、桟瓦葺。 1759年(宝暦九年)上棟…
今回も富山県高岡市の勝興寺について。 その1では総門、唐門について、 その2では本堂とその周辺について述べました。 当記事では、経堂、宝蔵、鼓楼、式台門、大広間及び式台などについて述べます。 経堂 本堂向かって左手には、経堂が北面しています。 桁…
今回は富山県高岡市の勝興寺(しょうこうじ)について。 勝興寺は伏木地区の高台に鎮座する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は雲龍山。 勝興寺の前身は、1471年(文明三年)に蓮如が開いた土山御坊(南砺市土山)で、1494年に同市高窪に移転したのち、佐渡にあっ…
今回は愛知県豊川市の三明寺(さんみょうじ)について。 三明寺は豊川駅南の住宅地に鎮座する曹洞宗の寺院です。山号は龍雲山。通称は豊川弁才天。 創建は寺伝によると702年(大宝二年)。文武天皇が当地を行幸し、大和国の僧侶・覚淵に命じて仏堂を建てたのがは…
今回は京都府京都市の粟田神社(あわた-)について。 粟田神社は知恩院の北の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると876年(貞観十八年)で、勅命によって開かれたらしいです。ほか、当地を治めた粟田氏が、氏神として開いたという説もあるようです。平安…
今回も京都府京都市の八坂神社について。 その1では南楼門と舞殿などについて、 その2では本殿について、 その3では透塀、美御前社、悪王子神社などについて、 その4では十社、大国主社などについて述べました。 当記事では西楼門とその周辺の社殿について述…
今回は山梨県甲州市の立正寺(りっしょうじ)について。 立正寺は市の南西部の集落に鎮座する日蓮宗の寺院です。山号は休息山。 創建は寺伝によると698年(文武天皇二年)で、行基によって開かれ、当初は子安山地蔵寺と号したとのこと。平安時代には真言宗に改宗…
今回は山梨県甲州市大和町日影(ひかげ)の諏訪神社(すわ-)について。 諏訪神社は旧大和村の日影集落に鎮座しています。 創建は不明。伝承によると、1582年の甲州征伐で織田氏の軍勢に追われた武田勝頼が当地に旗を立て、小山田信繁が岩殿山城から迎えに来るの…