寄棟(仏堂)
今回は愛知県豊川市の三明寺(さんみょうじ)について。 三明寺は豊川駅南の住宅地に鎮座する曹洞宗の寺院です。山号は龍雲山。通称は豊川弁才天。 創建は寺伝によると702年(大宝二年)。文武天皇が当地を行幸し、大和国の僧侶・覚淵に命じて仏堂を建てたのがは…
今回は千葉県香取市の光明院(こうみょういん)について。 光明院は多田地区の丘陵に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は八幡山、寺号は西福寺。 創建は不明。寺伝によると、源満仲(多田満仲)が平将門を弔うため、天慶年間(938~947)に寺と八幡宮を建てたの…
今回は千葉県印西市の泉福寺(せんぷくじ)について。 泉福寺は市南部の丘陵の住宅地に鎮座する真言宗豊山派の寺院です。山号は不明。 創建および沿革は不明。1556年(弘治二年)に伽藍を焼失し、その後に現在の薬師堂が移築されたとのこと。 現在の境内伽藍は室…
今回は千葉県印西市の栄福寺(えいふくじ)について。 栄福寺は市の南東部の集落に鎮座する天台宗の寺院です。山号は角龍山。 創建は不明。寺伝によると天平年間、行基によって開かれたとのこと。その後の沿革も不明。境内に並立する熊野神社とともに、神仏習…
今回も神奈川県鎌倉市の円覚寺について。 その1では、山門や仏殿などについて述べました。 当記事では、弁天堂と洪鐘、唐門と方丈、佛日庵(開基廟)などについて述べます。 松嶺院と桂昌庵 選仏場の左隣(西)には松嶺院(しょうれいいん)。 牡丹の名所で、開高…
今回は滋賀県日野町の正明寺(しょうみょうじ)について。 正明寺は町北部の丘陵に鎮座する黄檗宗の寺院です。山号は法輪山。 創建は不明。寺伝によると聖徳太子による創建とのこと。もとは延暦寺の傘下にあって隆盛したようですが、戦国時代の兵火ですべての…
今回も神奈川県鎌倉市の建長寺について。 前編では山門、鐘楼などについて述べました。 当記事では仏殿、法堂、唐門などについて述べます。 仏殿 三門の先には、当寺の本堂に相当する仏殿が鎮座しています。 桁行3間・梁間3間、一重、裳階付、寄棟、裳階正面…
今回は長野県安曇野市の松尾寺(まつおじ)について。 松尾寺は市西部の有明地区に鎮座する高野山真言宗の寺院です。山号は鶴王山。 創建は不明。『長野県史』によると651年(白鳳二年)の創建とのこと。室町後期には仁科盛政によって再興されたと伝わり、現在の…
今回は神奈川県鎌倉市の英勝寺(えいしょうじ)について。 英勝寺は鎌倉市街の東端に鎮座する浄土宗の尼寺です。山号は東光山。 創建は1636年(寛永十三年)。徳川家康の側室である英勝院(お勝の方)によって開かれました。江戸時代を通して水戸徳川家の庇護を受…
今回は愛知県西尾市の金蓮寺(こんれんじ)について。 金蓮寺は市南部の集落に鎮座する曹洞宗の寺院です。山号は青龍山。 創建は不明。当初は光福寺という真言宗の寺院の子院だったようですが、1340年(暦応三年)に足利尊氏によって現在地に移されて独立し、現…
今回は青森県弘前市新寺町(しんてらまち)の寺社群を巡ります。 弘前市の主要寺院である最勝院と長勝寺のあいだには、「新寺町」「禅林街」と呼ばれる地区があり、どちらも文字どおり多数の寺院と史跡・文化財が集中しています。 今回は東から西へ「最勝院→新…
今回は東京都八王子市の広園寺(こうおんじ)について。 広園寺(廣園寺)は住宅地に鎮座する臨済宗南禅寺派の寺院です。正式な寺号は廣園禅寺。山号は兜卒山。 創建は諸説あり不明。室町前期に大江氏によって開かれたようです。『新編武蔵風土記稿』によると138…
今回は東京都八王子市大楽寺町(だいらくじまち)の西蓮寺(さいれんじ)について。 西蓮寺は大楽寺町の住宅地に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は凉水山。 同市石川町にも同名・同宗派の寺院があります。 創建は1429年(永享元年)、桧原村に開かれました。…
今回も京都府京都市の東寺について。 その1では南大門周辺について、 その2では灌頂院、本坊、大師堂について、 その3では蓮花門、北大門、慶賀門について述べました。 当記事では国宝の五重塔、金堂、講堂について述べます。 食堂 東寺の境内中心部には、金…
今回も奈良県奈良市の東大寺について。 その1では南大門について、 その2では中門と大仏殿について、 その3では鐘楼と念仏堂などについて述べました。 当記事では法華堂と二月堂などについて述べます。 法華堂(三月堂) 鐘楼から坂を登ると、そのさきに法華堂…
今回も奈良県奈良市の東大寺について。 その1では南大門について、 その2では中門と大仏殿について述べました。 当記事では鐘楼と念仏堂などについて述べます。 鐘楼 前回の大仏殿は有料の区画でしたが、今回の鐘楼などは南大門と同様に随時出入りできます。…
今回も奈良県奈良市の東大寺について。 その1では南大門について述べました。 当記事では中門と大仏殿について述べます。 中門と回廊 南大門をくぐって参道を進むと、大仏殿の手前に中門(ちゅうもん)があります。 中門は、五間三戸、楼門、入母屋、本瓦葺。 …
今回は奈良県大和高田市の不動院(ふどういん)について。 不動院は大和高田の中心市街地に鎮座する真言宗御室派の寺院です。山号は不明、寺号は不動院。 創建は寺伝によると飛鳥時代で、聖徳太子によって開基された金輪山證菩提寺(きんりんざん しょうぼだい…
今回も奈良県葛城市の當麻寺について。 その1では仁王門、薬師堂などについて述べました。 当記事では境内の中央にある本堂、講堂、金堂について述べます。 本堂(曼荼羅堂) 境内の中央には本堂(中央)、講堂(右奥)、金堂(左奥)の3棟が鎮座しています。 本堂内…
今回は奈良県葛城市の當麻寺(たいまでら)について。 當麻寺(当麻寺)は市西部の山裾に鎮座する真言宗および浄土宗の寺院です。山号は二上山。 創建は不明。寺伝によれば、612年に聖徳太子の異母弟・麻呂古王によって開かれ、天武天皇(在位673-686)の時代に現在…
今回は奈良県橿原市の入鹿神社(いるか-)について。 入鹿神社は市中央部の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。仏起山普賢寺(真言宗高野山派)という寺院の鎮守社として創建されたようです。室町末期以降、普賢寺は近隣の今井町(称念寺など)を中心とする浄土…
今回は奈良県橿原市の瑞花院(ずいけいん)について。 瑞花院は市北西部の住宅地に鎮座している浄土宗の寺院です。山号は祐禅山、寺号は吉楽寺。 創建は不明。興福寺の門徒で当地に居館を構えていた飯高(いだか)氏の菩提寺として開かれ、もとは真言宗だったと…
今回は三重県津市の専修寺の門前の子院・末寺について。 当記事では専修寺の門前に点在する子院・末寺について述べます。 専修寺の境内伽藍については当該記事をご参照ください。 玉保院 所在地:〒514-0114三重県津市一身田町2812(地図) 専修寺山門の手前のに…
今回は三重県亀山市の地蔵院(じぞういん)について。 地蔵院は市西部の宿場町に鎮座する真言宗御室派の寺院です。寺号は法蔵寺(ほうぞうじ)、山号は九関山。通称は関地蔵院(せき じぞういん)。 創建は寺伝によれば741年(天平十三年)、行基によって開かれ、桓…
今回は石川県羽咋市の妙成寺(みょうじょうじ)について。 妙成寺は郊外の田園地帯に鎮座する日蓮宗の北陸本山です。山号は金栄山。 創建は寺伝によれば1294年(永仁二年)、日蓮の孫弟子・日像の開基。安土桃山および江戸期には加賀藩・前田氏から篤い崇敬を受け…
今回は静岡県湖西市の本興寺(ほんこうじ)について。 本興寺は浜名湖畔の市街地に鎮座する法華宗陣門流の東海本山です。山号は常霊山。 普門寺(愛知県豊橋市)の末寺であった薬師堂が前身で、行基による開基と伝えられています。現在の宗派・寺号となったのは南…
今回は静岡県袋井市の油山寺(ゆさんじ)について。 油山寺は市北部の山間に鎮座する真言宗の寺院です。山号は医王山。 同市の尊永寺、可睡斎とともに遠州三山のひとつに数えられます。 創建は寺伝によれば701年(大宝元年)で、行基によって開かれたとのこと。…
今回は愛知県名古屋市の名古屋東照宮(なごや とうしょうぐう)について。 名古屋東照宮は名古屋城の南側の市街地に鎮座しています。 創建は1619年(元和五年)。徳川家康の三回忌の翌年、名古屋城三の丸に東照宮を勧請したのが始まりです。創建当時の社殿は極彩…
今回は山梨県甲州市の大善寺(だいぜんじ)について。 大善寺は市の南東部の国道沿いに鎮座している真言宗智山派の寺院です。山号は柏尾山。別名はぶどう寺。 創建は寺伝によると718年。奈良時代に隆盛をきわめたようですが、平安期の火災で境内伽藍を焼失し、…
今回は群馬県中之条町の日向見薬師堂(ひなたみ やくしどう)について。 日向見薬師堂は四万温泉の最奥部に鎮座しています。 創建は平安中期とされ、湯前薬師の別名があります。境内は門とお籠堂と薬師堂があるだけのシンプルな内容ですが、茅葺の薬師堂は安土…