甲信寺社宝鑑

甲信地方の寺院・神社建築を語る雑記。

春日造

【京田辺市】佐牙神社

今回は京都府京田辺市の佐牙神社(さが-)について。 佐牙神社は市南部の山際の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると573年(敏達天皇三年)とのこと。平安時代の『延喜式』に記載があり、式内社に列しています。当初は北東の山本地区にあったようですが…

【天理市】天皇神社

今回は奈良県天理市の天皇神社(てんのう-)について。 天皇神社は市南部にある集落の一角に鎮座しています。 創建は、伝承によると1272年(文永九年)。1396年(応永三年)に現在の本殿が造営され、江戸時代に何度か修理を受けたようです。本殿内部には薬師如来や…

【天理市】夜都岐神社

今回は奈良県天理市の夜都岐神社(やつぎ-)について。 夜都岐(夜都伎)神社は市の東部の山際を通る山の辺の道の沿線に鎮座しています。社号は「やつき」「やとぎ」とも読まれるようです。 創建は不明。当地は興福寺や春日大社の社領だったため、「春日神社」が…

【奈良市】率川神社(率川坐大神御子神社)

今回は奈良県奈良市の率川神社(いさがわ-)について。 率川神社は奈良市街の中心地に鎮座しています。 創建は社伝によると593年。当初はヒメタタライスズヒメ(媛蹈韛五十鈴姫)を祀っていて、のちにその父神と母神も祀られるようになったようです。平安期の『…

【河内長野市】観心寺 前編(鎮守堂、恩賜講堂など)

今回は大阪府河内長野市の観心寺(かんしんじ)について。 観心寺は市東部の山中に鎮座する高野山真言宗の遺跡本山です。山号は檜尾山。 創建は不明。寺伝によると701年に役行者が開山し、空海によって北斗七星が祀られたとのこと。実質的な開山は827年(天長四…

【河内長野市】金剛寺 その4(摩尼院、総門、鎮守社)

今回も大阪府河内長野市の金剛寺について。 その1では南門、楼門、食堂、竜王三社、 その2では多宝塔、金堂、鐘楼、 その3では薬師堂、五仏堂、御影堂などについて述べました。 当記事では摩尼院、総門、鎮守社について述べます。 摩尼院 金剛寺の境内北側に…

【河内長野市】金剛寺 その1(南門、楼門、食堂、竜王三社)

今回は大阪府河内長野市の金剛寺(こんごうじ)について。 金剛寺は市西部の山間に鎮座する真言宗御室派の大本山です。山号は天野山。 創建は寺伝によると天平年間(729-749)、聖武天皇の命を受けた行基によって開基されたとのこと。平安期には後白河法皇らの帰…

【橿原市】人麿神社

今回は奈良県橿原市の人麿神社(ひとまろ-)について。 人麿神社は橿原市の中心市街地に鎮座しています。 創建は不明。柿本神社(葛城市新庄町)から分祀されたと伝えられています。本殿は1345年に造られたことがわかっており、当社は室町初期には確立されていた…

【橿原市】入鹿神社(正蓮寺大日堂)

今回は奈良県橿原市の入鹿神社(いるか-)について。 入鹿神社は市中央部の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。仏起山普賢寺(真言宗高野山派)という寺院の鎮守社として創建されたようです。室町末期以降、普賢寺は近隣の今井町(称念寺など)を中心とする浄土…

【田原本町】多坐弥志理都比古神社(多神社)

今回は奈良県田原本町の多坐弥志理都比古神社(おおにます みしりつひこ-)について。 多坐弥志理都比古神社は町西部の田園地帯に鎮座しています。通称は多神社。 創建は不明。文献上の初出は奈良時代で、正倉院文書に「太神社」として納税の記録があるようで…

【田原本町】池坐朝霧黄幡比賣神社(池神社)

今回は奈良県田原本町の池坐朝霧黄幡比賣神社(いけにます あさぎりきはたひめ-)について。 池坐朝霧黄幡比賣神社は町東部の法貴寺地区の住宅地に鎮座しています。通称は池神社。 創建は不明。社伝によると、推古天皇の時代に法貴寺という寺院の鎮守として創…

【桜井市】春日神社(脇本)

今回は奈良県桜井市脇本(わきもと)の春日神社(かすが-)について。 春日神社は市東部の国道165号沿線の集落に鎮座しています。 創建は不明。社名から推察するに、春日大社から勧請されたものと思われます。沿革についても不明で、現在の本殿が江戸初期のもの…

【桜井市】長谷寺 その2(三百余社、三社権現、本堂)

今回も奈良県桜井市の長谷寺について。 その1では仁王門、登廊、鐘楼について述べました。 当記事では三百余社、三社権現、本堂について述べます。 三百余社 登廊と本堂のあいだの狭い空間には、境内社の三百余社が東向きに鎮座しています。 三百余社は一間…

【高崎市】榛名神社 後編(双竜門、神楽殿、本社・拝殿・幣殿)

今回も群馬県高崎市の榛名神社(はるな-)について。 前編では随神門、五重塔などについて述べました。 後編では双竜門、神楽殿、本社・拝殿・幣殿について紹介・解説いたします。 双竜門 薬医門の先には双竜門(そうりゅうもん)があります。 一間一戸、四脚門、入…

【みなかみ町】月夜野神社

今回は群馬県みなかみ町の月夜野神社(つきよの-)について。 月夜野神社は利根川沿いの河岸段丘に鎮座しています。 創建は不明。もとは都神明宮と呼ばれていたようです。本殿は別の神社から移設したもののようで、板軒にまで彫刻を配した非常に派手な本殿を見…

【上田市】別所神社

今回は長野県上田市の別所神社(べっしょ-)について。 別所神社は別所温泉の北側の丘に鎮座し、常楽寺と隣接しています。 創建については不明。紀州・熊野大社から勧請され、明治期まで熊野社と呼ばれていたのを現在の社名に改称したとのこと。社殿については…

【山梨市】大井俣窪八幡神社 その2(高良神社、武内大神、若宮八幡神社)

今回も山梨県山梨市の大井俣窪八幡神社について。 「その1」では鳥居、神門、比咩三神、鐘楼について述べました。 当記事では摂社・末社の高良神社、武内大神、若宮八幡神社について述べます。 高良神社 末社・高良神社(こうら-)は境内の石垣の上の区画のうち…

【長野市】葛山落合神社

今回は長野県長野市の葛山落合神社(かつらやま おちあい-)について。 葛山落合神社は長野市郊外の山間の集落に鎮座しています。 本殿は室町時代の造営で重要文化財、摂社・諏訪社も室町時代の造営で県宝に指定されており、充実した内容となっています。また、…

【笛吹市】山梨岡神社

今回は山梨県笛吹市の山梨岡神社(やまなしおか-)について。 山梨市に同名の神社があるためご注意ください。 山梨岡神社は、甲府盆地の北の山際に鎮座しています。表題の通り“山梨”という県名・郡名の由来になっただけあって非常に歴史が古く、境内では室町時…

【甲州市】熊野神社

今回は山梨県甲州市の熊野神社(くまの-)について。 熊野神社は甲州市塩山の市街地に鎮座しており、その名前からもわかるように紀州(和歌山県)の熊野本宮大社から勧進されたと伝えられています。 本殿は6棟もあり、うち2棟が鎌倉時代の造営とされ、山梨県内で…

【大町市】若一王子神社

今回は長野県大町市の若一王子神社(にゃくいちおうじ-)について。 若一王子神社は大町市の市街地に鎮座しています。 広い社叢の中には中信地方で唯一の三重塔があるだけでなく、桧皮葺の本殿や、観音堂などなど非常に見どころが多く、寺社好きならば必見の充…