2024-01-01から1年間の記事一覧
今回は滋賀県大津市の近江神宮(おうみ じんぐう)について。 近江神宮は琵琶湖西岸の山際の住宅地に鎮座しています。 創建は1940年(昭和十五年)。当地の有志によって近江大津宮の跡地に天智天皇を祀った神社を創始することが企図され、昭和天皇の命を受けて祭…
今回も滋賀県大津市の園城寺について。 その1では仁王門、食堂、金堂について、 その2では閼伽井屋、一切経蔵、塔婆などについて、 その3では微妙寺、毘沙門堂、観音堂、護法善神堂について述べました。 当記事では円満院、新羅善神堂について述べます。 円…
今回は滋賀県大津市の長等神社(ながら-)について。 長等神社は園城寺(三井寺)の南側の山際に鎮座しています。 創建は667年(天智天皇六年)。天智天皇によって近江大津宮に都が移され、その鎮守として長等山にスサノオを祭ったのが当社のはじまりです。860年(…
今回は滋賀県大津市の天孫神社(てんそん-)について。 天孫神社は大津駅の北側の市街地に鎮座しています。 創建は社伝によると延暦年間(782-806年)で、当初は同市中庄に鎮座していたようです。史料では『日本三代実録』の882年の記事に「海南神」の表記で当社…
今回は東京都府中市の妙光院と安養寺について。 妙光院 所在地:〒183-0027東京都府中市本町1-16-13(地図) 妙光院(みょうこういん)は大國魂神社の南側に鎮座する真言宗豊山派の寺院です。山号は本覚山、寺号は真如寺。 創建は859年(貞観元年)。平城天皇の皇…
今回は東京都国分寺市の武蔵国分寺(むさし こくぶんじ)について。 武蔵国分寺は市南部の住宅地に鎮座する真言宗豊山派の寺院です。山号は医王山。 創建は奈良時代。聖武天皇の命で各国に開かれた国分寺のうち、武蔵国に開かれたものが当寺の前身です。寺記に…
今回は東京都東村山市の秋津神社(あきつ-)について。 秋津神社は新秋津駅の北西の市街地に鎮座しています。 創建は不明。『武蔵名所図会』によると、新田義貞が鎌倉攻めの際に当地に不動明王を祀ったのがはじまりらしいです。また、伝承では天授年間(1375-13…
今回は埼玉県狭山市の慈眼寺(じげんじ)について。 慈眼寺は狭山駅西側の住宅地に鎮座する曹洞宗の寺院です。山号は妙智山。 『新編武蔵風土記稿』(江戸後期の編纂)によると1428年の草創で、同市の徳林寺を開いた一樹存松によって大永年間(1521-1528)に創建さ…
今回は埼玉県狭山市入間川(いるまがわ)の八幡神社(はちまん-)について。 八幡神社は狭山市駅西側の市街地に鎮座しています。 創建は不明。社記によると1333年、新田義貞が鎌倉攻めの折に当社を参拝したようです。社宝「砂破利(さはり)の壷」(県指定文化財)は…
今回は埼玉県所沢市の勝光寺と仏蔵院について。 勝光寺 所在地:〒359-1145埼玉県所沢市山口1410(地図) 勝光寺(しょうこうじ)は山口地区の住宅地に鎮座する臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は瑞幡山。 創建は寺伝によると1281年(弘安四年)で、北条時宗による…
今回は埼玉県所沢市山口(やまぐち)の中氷川神社(なかひかわ-)について。 中氷川神社は山口線沿線の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると第10代・崇神天皇の時代らしいです。『延喜式』には当社と思われる記述があり、式内論社に列しています。平安時…
今回は埼玉県所沢市の金乗院(こんじょういん)について。 金乗院は狭山湖畔に鎮座する真言宗豊山派の寺院です。山号は吾庵山、寺号は放光寺。通称は山口観音(やまぐち かんのん)。 創建は不明。寺伝によると行基あるいは空海によって開かれたらしいです。鎌倉…
今回も埼玉県所沢市の不動寺について。 前編では勅額門、御成門、第一多宝塔などについて述べました。 当記事では弁天堂、丁子門、第二多宝塔、羅漢堂などについて述べます。 弁天堂 本堂向かって左(西側)には六角形の弁天堂が鎮座しています。 六角円堂、本…
今回は埼玉県所沢市の不動寺(ふどうじ)について。 不動寺は狭山湖畔に鎮座する天台宗の別格本山です。山号は狭山山。通称は狭山不動尊(さやまふどうそん)。 創建は1975年(昭和五十年)。堤康次郎の収集していた建造物を当地へ移築し、寛永寺の協力を得た堤義…
今回は東京都東村山市の八坂神社(やさか-)について。 八坂神社は市南部の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。伝承によると同市の正福寺の鎮守として勧請されたようで、正福寺の創建時(鎌倉中期)に勧請された説と正福寺地蔵堂の造営時(1407年)に勧請された…
今回は東京都東村山市の正福寺(しょうふくじ)について。 正福寺は市北西部の住宅地に鎮座する臨済宗建長寺派の寺院です。山号は金剛山。 創建は不明。寺伝によると鎌倉時代中期に建長寺の石渓心月によって開山されたとのこと。開基については諸説あり、北条…
今回も愛知県江南市の曼陀羅寺について。 前編では総門、地蔵堂などについて述べました。 当記事では本堂、曼陀羅堂や境内北側の塔頭について述べます。 本堂(正堂) 参道を進んだ先には、本堂が南東向きに鎮座しています。別名は正堂(しょうどう)。 桁行5間・…
今回は愛知県江南市の曼陀羅寺(まんだらじ)について。 曼陀羅寺は市北部の住宅地に鎮座する浄土宗西山派の寺院です。山号は日輪山。 創建は1329年(元徳元年)。後醍醐天皇の勅命によって開かれたと伝わり、勅願寺として隆盛しました。当初は円福寺と称してい…
今回は愛知県犬山市の三光稲荷神社と針綱神社について。 三光稲荷神社 所在地:〒484-0082愛知県犬山市犬山北古券65ー18(地図) 三光稲荷神社(さんこういなり-)は犬山城の南側に鎮座しています。 創建は不明。室町後期は織田氏の崇敬を受け、江戸時代は城主の…
今回は愛知県犬山市の大縣神社(おおあがた-)について。 大縣神社(大県神社)は市南部の山際に鎮座する尾張国二宮です。 創建は不明。社伝によると第11代・垂仁天皇の時代に本宮山の山頂から現在地へ神社を遷座したらしく、これが当社のはじまりとのこと。史料…
今回は愛知県春日井市の内々神社(うつつ-)について。 内々神社は市北部の内津町地区の山際に鎮座しています。 創建は不明。『延喜式』に記載された式内社であり、平安時代には確立されていたようです。平安から鎌倉にかけての沿革は不明ですが、創建以来、当…
今回は愛知県豊川市の大恩寺(だいおんじ)について。 大恩寺は市西部の山際の住宅地に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は御津山。 創建は不明。寺伝によると、慧灌*1が同市の新宮山に開いた浄土院という寺院が前身とのこと。実質の創建は室町中期の1477年(文明…
今回は愛知県豊川市御津町下佐脇(しもさわき)の佐脇神社(さわき-)について。 佐脇神社は下佐脇地区の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると平安末期で、紀伊国熊野から当地へ移住した一族によって熊野本宮大社が勧請されたのがはじまりとのこと。その…
今回は愛知県豊川市八幡町(やわたちょう)の八幡宮(はちまんぐう)について。 八幡宮は市西部の川沿いの住宅地に鎮座しています。通称は豊川八幡宮。 創建は社伝によると飛鳥時代。672年に宇佐神宮から勧請されたらしく、三河地域では最古の八幡宮です。奈良時…
今回は愛知県豊川市伊奈町(いなちょう)の若宮八幡社と東漸寺について。 若宮八幡社(伊奈町) 所在地:〒441-0105愛知県豊川市伊奈町宮坪1(地図) 若宮八幡社は市西部の農地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると1275年(建治元年)には確立されていたらし…
今回は愛知県豊橋市の東観音寺(とうかんのんじ)について。 東観音寺は市南部の集落に鎮座する臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は小松原山。 創建は不明。寺伝によると733年(天平五年)に行基が馬頭観音を祀ったのがはじまりらしいです。平安時代には真言宗寺院…
今回も山梨県甲府市の善光寺について。 前編では山門などの伽藍について述べました。 当記事では本堂などの伽藍について述べます。 本堂(金堂)の概観 境内の中心部には、信濃善光寺を模した建築様式の本堂が鎮座しています。 なお、公式サイトには「金堂」と…
今回も長野県下諏訪町の慈雲寺について。 前編では参道と境内社について述べました。 当記事では山門や本堂などの伽藍について述べます。 山門 苔むした参道の先には山門が建っています。 三間一戸、楼門、入母屋、銅板葺。 1779年(安永八年)建立。町指定有…
今回は静岡県磐田市の府八幡宮(ふ はちまんぐう)について。 府八幡宮は磐田の中心市街地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると天平年間(729-748年)の創建で、遠江国の国司として当地に赴任した桜井王によって国府内に祭祀されたのがはじまりとのこと…
今回は静岡県菊川市の応声教院(おうしょうきょういん)について。 応声教院(應聲教院)は市南部の丘陵に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は松風霊山。別名は桜ヶ池奥ノ院。 創建は不明。寺伝によると、855年(斉衡二年)に勅願を受けた円仁によって開かれ、当初は…