長野県(南信)
今回も長野県下諏訪町の慈雲寺について。 前編では参道と境内社について述べました。 当記事では山門や本堂などの伽藍について述べます。 山門 苔むした参道の先には山門が建っています。 三間一戸、楼門、入母屋、銅板葺。 1779年(安永八年)建立。町指定有…
今回は長野県泰阜村金野(きんの)の諏訪社(すわしゃ)について。 諏訪社は天竜川東岸の集落に鎮座しています。 創建は不明。武田氏の傘下の武士だった前沢若狭守という人物が創建したとのこと*1。当地の氏神として崇敬され、江戸中期から明治初期にかけては祭…
今回は長野県下條村の大山田神社(おおやまだ-)について。 大山田神社は国道151号沿線の集落に鎮座しています。 創建は不明。もとは別の場所にあったらしく、当初の鎮座地は諸説ありますが、史料がないため不明。平安時代の『延喜式』に記載がある式内社で、…
今回は長野県飯田市の元善光寺(もとぜんこうじ)について。 元善光寺は市北部の座光寺の住宅地に鎮座する天台宗の寺院です。山号は定額山。別名は坐光寺(ざこうじ)。 創建は602年(推古天皇十年)とされます。当地に住む本田善光が、難波の堀江(現在の大阪市)で…
今回も長野県諏訪市の諏訪大社上社本宮について。 前編では神楽殿、勅使殿、入口御門について述べました。 当記事では拝殿などの社殿について述べます。 摂末社遥拝所 布橋を通って拝殿へ向かうと、途中の左手に摂末社遥拝所が北面しています。 この社殿は、…
今回は長野県岡谷市の平福寺(へいふくじ)について。 平福寺は市西部の住宅地に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は彌林山。 創建は不明。14世紀に下社神宮寺の僧侶・憲明阿闍梨によって中興され、室町期は下社春宮の別当として隆盛したようです。戦国期に…
今回は長野県諏訪市の善光寺(ぜんこうじ)について。 善光寺は市西部の山際の集落に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は松尾山。 長野県に3件ある善光寺のひとつ。通称は諏訪善光寺。 創建は不明。伝承によると本田善光の開基で、本尊の善光寺如来を坐光…
今回も長野県駒ケ根市の光前寺について。 前編では仁王門、三門、鐘楼について述べました。 後編では弁天堂、本堂、三重塔について紹介・解説いたします。 弁天堂 三門をくぐった先には池があり、その小島には弁天堂が鎮座しています。 桁行1間・梁間1間、入母…
今回は長野県茅野市の葛井神社と頼岳寺について。 葛井神社 所在地:〒391-0001長野県茅野市ちの414(地図) 葛井神社(くずい-)は市北部の市街地に鎮座しています。 創建は不明。諏訪大社上社の摂社のひとつ。境内にある池が本来の信仰対象で、九頭井大明神と…
今回は長野県諏訪市の法華寺と神宮寺跡について。 法華寺 所在地:〒392-0015長野県諏訪市中洲神宮寺856(地図) 法華寺(ほっけじ)は諏訪大社上社本宮の南に鎮座する臨済宗の寺院です。山号は鷲峰山。 創建は815年(弘仁六)で、最澄による開基とのこと。もとは…
今回は長野県諏訪市の岩久保観音堂(いわくぼ かんのんどう)について。 岩久保観音堂は諏訪市南東部の山際に鎮座しています。 創建は不明。もとは古岩久保という場所にあったのを当地に移転したようです。現在の観音堂は大隅流の名工・柴宮長左衛門の作で、各…
今回は長野県諏訪市の正願寺と法光寺について。 正願寺 所在地:〒392-0005長野県諏訪市岡村1-15-3(地図) 正願寺(しょうがんじ)は諏訪市街に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は桑原山。 創建は不明。境内には楼門があるほか、本堂の裏には河合曽良の墓が立っ…
今回は長野県諏訪市の教念寺と貞松院について。 教念寺 所在地:〒392-0024長野県諏訪市小和田6-4(地図) 教念寺(きょうねんじ)は諏訪市街に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は源海山。 創建は室町期の永正年間と伝えられています。寺宝として国重文の絹本著色…
今回は長野県諏訪市の諏訪護国神社(すわ ごこく-)について。 諏訪護国神社は諏訪市の中心部にある高島公園の敷地内に鎮座しています。 創建は1900年(明治三十三年)。諏訪地域出身の戦没者を祀るために創られました。 この手の神社の社殿は非常にあっさりした…
今回は長野県岡谷市の御社宮司神社と小口薬師堂などについて。 御社宮司神社 所在地:〒394-0034長野県岡谷市湖畔1-26(地図) 御社宮司神社(みしゃぐじ?-)は岡谷の中心市街に鎮座しています。 創建は不明。社名から諏訪大社と関連があると見ていいでしょう。…
今回は長野県岡谷市の東堀正八幡宮(ひがしぼり しょうはちまんぐう)について。 東堀正八幡宮は市東部の住宅地に鎮座しています。別名は柴宮(しばみや)。 創建は不明。社殿は本殿こそ標準的な規模ですが、拝殿は当地に特有の諏訪造という構成になっているだけ…
今回は長野県岡谷市の西堀八幡社(にしぼり はちまんしゃ)について。 西堀八幡社は市東部の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。境内や社殿はいたって標準的な内容ですが、拝殿や本殿はいかにも諏訪地域らしい彫刻で飾られていて見栄えのする造りをしていま…
今回は長野県岡谷市の照光寺(しょうこうじ)について。 照光寺は岡谷の中心市街に鎮座している真言宗の寺院です。山号は城向山。 創建は不明。室町期には下社秋宮の神宮寺の末寺だったとのこと。現在の境内は本堂をはじめ多数の伽藍があって非常に充実した内…
今回は長野県伊那市の遠照寺(おんしょうじ)について。 遠照寺は旧高遠町の山間の集落に鎮座している日蓮宗の寺院です。山号は妙朝山。 創建は寺伝によると821年(弘仁十一年)。最澄が開基したとのことで、もとは天台宗寺院だったようです。1473年(文明五年)に…
今回は長野県伊那市の熱田神社(あつた-)について。 熱田神社は伊那市郊外にある旧長谷村の集落に鎮座しています。 創建については詳細不明ですが、熱田神宮(名古屋市)から勧請されたのがはじまりとのこと。境内は村の鎮守として標準的な規模ですが、江戸中期…
今回は長野県大鹿村の信濃宮神社(しなのみや-)について。 信濃宮神社は大鹿村の山間に鎮座しています。 創建については詳細不明ですが、祭神である宗良親王(むねよししんのう、1311-1385?)の死後と思われます。境内は山の中腹にあり、本殿は太平洋戦争のさな…
今回は長野県大鹿村の福徳寺(ふくとくじ)について。 福徳寺は山間の集落に鎮座している天台宗の寺院です。山号は医王山。 創建は平安後期とされ、南北朝時代は天台宗の修験道場だったようです。伽藍については本堂だけが残っている状態ですが、本堂は室町前…
今回は長野県阿智村の浪合神社(なみあい-)について。 浪合神社は旧浪合村の集落に鎮座しています。 創建は江戸初期とされ、祭神には尹良親王(ゆきよししんのう/これなが-/ただなが、1364?-1424?)が祀られています。境内は長大なスギ並木の参道が伸びており、…
今回は長野県岡谷市の観音院(かんのんいん)について。 観音院は諏訪湖西岸の高台に鎮座する真言宗の寺院です。山号は龍光山。 創建は不明で、当初は諏訪大社の神宮寺に相当する寺院だったとのこと。江戸期には諏訪高島藩の藩主・諏訪氏によって再興されて現在…
今回は長野県飯田市の文永寺(ぶんえいじ)について。 文永寺は飯田市郊外の高台の集落に鎮座している真言宗の寺院です。山号は南原山。 創建は鎌倉中期で、亀山天皇の勅願によって開山された由緒ある寺院。鎌倉期から室町期にかけて隆盛したようですが、武田…
今回は長野県飯田市の開善寺(かいぜんじ)について。 開善寺は上川路地区の住宅地に鎮座する臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は畳秀山。 創建は寺伝によると鎌倉時代で、地頭の江馬氏の開いた寺院が前身とのこと。実質的な創建は1335年(建武三年)で、信濃国守…
今回は長野県飯田市の桐林八幡社(きりばやし はちまんしゃ)について。 桐林八幡社は飯田市郊外の集落に鎮座しています。 創建は不明で、飯田城主の小笠原氏が松本へ移封されたときに移譲されたという言い伝えがあるとのこと*1。境内は拝殿と本殿があるだけの…
今回は長野県阿智村の阿智神社(あち-)について。 阿智神社は昼神温泉に鎮座しています。 創建については不明ですが『延喜式』に記載のある古社(式内社)で、社伝によると孝元天皇(8代目天皇)の代にさかのぼるとのこと。境内は前宮と奥宮の2つがあり、前者は温…
今回は長野県阿智村の神坂神社(みさか-)と廣拯院(こうじょういん)について。 神坂神社 所在地:〒395-0304長野県下伊那郡阿智村智里3577(地図) 駐車場:30台 神坂神社(みさか-)は阿智村の山間を通る旧東山道・神坂峠の近くに鎮座しています。 創建は不明で、…
当記事は長野県の国宝・重要文化財の寺社建築のうち、中信地方と南信地方にあるものについての情報になります。 北信地方と東信地方については「長野県(北信・東信)の国宝・重要文化財の寺社建築の一覧」をご参照ください。 【白馬村】白馬神明社 所在地 :北安…