甲信寺社宝鑑

甲信地方の寺院・神社建築を語る雑記。

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【京都市】六角堂(頂法寺)

今回は京都府京都市の六角堂(ろっかくどう)について。 六角堂は京都の中心市街地に鎮座する天台宗の単立寺院です。正式名称および寺号は頂法寺(ちょうほうじ)、山号は紫雲山。 創建は寺伝によると飛鳥時代。聖徳太子が、丁未の乱の平定後に開いたらしいです…

【京都市】今宮神社(花園)

今回は京都府京都市右京区花園(はなぞの)の今宮神社(いまみや-)について。 今宮神社は妙心寺の南側の住宅地に鎮座しています。 創建は『百錬抄』(13世紀末の成立)によると1015年(長和四年)。疫病を鎮めるために祀られたのがはじまりとのこと。創建後は一時衰…

【京都市】福王子神社

今回は京都府京都市の福王子神社(ふくおうじ-)について。 福王子神社は市北部の住宅地に鎮座しています。 社伝によると、式内社の深川神社が当社の前身とのこと。深川神社は応仁の乱で焼失しますが、江戸時代に徳川家光と覚深法親王によって社殿が再建され、…

【山梨市】光福寺(大嶽山本殿)

今回は山梨県山梨市の光福寺(こうふくじ)と、その境内にある大嶽山本殿(だいたけさん ほんでん)について。 光福寺は市南部の住宅地に鎮座する天台宗の寺院です。山号は不明。 創建および沿革は不明。市の北東部の山間にある大嶽山那賀都神社の別当寺だったよ…

【甲州市】熊野神社 後編(本殿の詳細)

今回も山梨県甲州市の熊野神社について。 前編では、拝殿と本殿の概要について述べました。 当記事では、本殿の詳細について述べます。 本殿(第一本殿と第二本殿) 向かって右(東側)の2棟。 右が第一本殿、左が第二本殿で、2棟とも同じ様式で造られているため…

【甲州市】立正寺

今回は山梨県甲州市の立正寺(りっしょうじ)について。 立正寺は市の南西部の集落に鎮座する日蓮宗の寺院です。山号は休息山。 創建は寺伝によると698年(文武天皇二年)で、行基によって開かれ、当初は子安山地蔵寺と号したとのこと。平安時代には真言宗に改宗…

【甲州市】若宮八幡大神社

今回は山梨県甲州市の若宮八幡大神社(わかみやはちまんだい-)について。 若宮八幡大神社は塩山市街の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると鎌倉時代、甲斐源氏の祖である加賀美遠光の子の、加賀美光経(小曽四郎光経)が勧請したのがはじまりとの…

【甲州市】通神社

今回は山梨県甲州市の通神社(かよい-)について。 通神社は市南部の斜面の農地に鎮座しています。 創建は、社伝によると文治年間(1185-1190)、地頭の樋口治郎左衛門なる人物によって創建されたとのこと。その後の詳細な沿革は不明ですが、武田氏の崇敬を受け…

【甲州市】雀宮神社

今回は山梨県甲州市の雀宮神社(すずめみや/すずめのみや-)について。 雀宮神社は勝沼地区の果樹園が広がる地帯に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると610年(推古天皇十年)、天橋立から祭神を勧請したらしく、古くは橋立明神と呼ばれたようです。当初は…

【甲州市】観音堂(横吹観音)

今回は山梨県甲州市の観音堂(かんのんどう)について。 観音堂は国道20号沿線の山間に鎮座しています。通称は横吹観音(よこぶきかんのん)。 創建は不明。伝承によると京都の清水寺から勧請された観音像を祀ったらしいです。その後の沿革は不明ですが、養蚕の…

【甲州市】諏訪神社(日影)

今回は山梨県甲州市大和町日影(ひかげ)の諏訪神社(すわ-)について。 諏訪神社は旧大和村の日影集落に鎮座しています。 創建は不明。伝承によると、1582年の甲州征伐で織田氏の軍勢に追われた武田勝頼が当地に旗を立て、小山田信繁が岩殿山城から迎えに来るの…

【甲州市】三島神社

今回は山梨県甲州市の三島神社(みしま-)について。 三島神社(三嶋神社)は国号20号沿線の集落に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると1703年(元禄十六年)に伊豆の三島大社(三島市)を勧請し、当地の氏神としたのがはじまりのようです。江戸後期には、現在…