室町前期
今回も滋賀県大津市の園城寺について。 その1では仁王門、食堂、金堂について、 その2では閼伽井屋、一切経蔵、塔婆などについて、 その3では微妙寺、毘沙門堂、観音堂、護法善神堂について述べました。 当記事では円満院、新羅善神堂について述べます。 円…
今回は東京都東村山市の正福寺(しょうふくじ)について。 正福寺は市北西部の住宅地に鎮座する臨済宗建長寺派の寺院です。山号は金剛山。 創建は不明。寺伝によると鎌倉時代中期に建長寺の石渓心月によって開山されたとのこと。開基については諸説あり、北条…
今回は愛知県豊川市八幡町(やわたちょう)の八幡宮(はちまんぐう)について。 八幡宮は市西部の川沿いの住宅地に鎮座しています。通称は豊川八幡宮。 創建は社伝によると飛鳥時代。672年に宇佐神宮から勧請されたらしく、三河地域では最古の八幡宮です。奈良時…
今回は滋賀県近江八幡市の摠見寺(そうけんじ)について。 摠見寺(捴見寺)は安土城内に鎮座する臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は遠景山。 創建は天正年間で、開基は織田信長。1576年から1579年にかけて安土城が築城され、それにともなって城内に摠見寺が開か…
今回は三重県伊賀市の観菩提寺(かんぼだいじ)について。 観菩提寺は市北部の山際の集落に鎮座する真言宗豊山派の寺院です。山号は普門山。通称は正月堂。 創建は寺伝によると奈良時代で、東大寺の実忠によって天平年間(729~749年)に開かれたといわれます。そ…
今回は京都府京都市の八坂の塔と八坂庚申堂について。 八坂の塔(法観寺) 所在地:〒605-0862京都府京都市東山区清水八坂上町388(地図) 八坂の塔(やさかのとう)は二年坂・三年坂の近くに鎮座する臨済宗建仁寺派の寺院です。山号は霊応山、寺号は法観寺(ほうか…
今回も京都府京都市の八坂神社について。 その1では南楼門と舞殿などについて、 その2では本殿について、 その3では透塀、美御前社、悪王子神社などについて、 その4では十社、大国主社などについて述べました。 当記事では西楼門とその周辺の社殿について述…
今回も神奈川県鎌倉市の円覚寺について。 その1では、山門や仏殿などについて、 その2では、洪鐘、方丈、開基廟などについて述べました。 当記事では、正続院と国宝の舎利殿、塔頭の黄梅院について述べます。 正続院(山門と鐘楼) 仏殿や方丈の脇を通って境内…
今回も神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮について。 前編では参道と源平池について述べました。 当記事では舞殿、若宮、本宮、丸山稲荷社について述べます。 舞殿 境内の中心部には舞殿が鎮座しています。 写真中央が舞殿で、手前にある社殿(拝所あるいは廊下?)と…
今回は東京都日野市の金剛寺(こんごうじ)について。 金剛寺は浅川南岸の市街地に鎮座する真言宗智山派の別格本山です。山号は高幡山。 通称は高幡不動(たかはた ふどう)。新勝寺(千葉県成田市)とともに関東三大不動に数えられます。 創建は不明。寺伝によれ…
今回は京都府城陽市の水度神社(みと-)について。 水度神社は城陽駅の南東にある斜面の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると平安時代。しかし『山城国風土記』の逸文に当社の記述があることから、奈良時代には確立されていたようです。往時は参拝客で…
今回も京都府京都市の東寺について。 その1では南大門周辺について、 その2では灌頂院、本坊、大師堂について、 その3では蓮花門、北大門、慶賀門について述べました。 当記事では国宝の五重塔、金堂、講堂について述べます。 食堂 東寺の境内中心部には、金…
今回も京都府京都市の東寺について。 その1では南大門周辺について述べました。 当記事では灌頂院、本坊、および国宝の大師堂について述べます。 灌頂院 境内の南西の隅には、塔頭の灌頂院(かんじょういん、潅頂院)。その1で述べた八幡社殿と向かい合うよう…
今回は奈良県奈良市の興福寺(こうふくじ)について。 興福寺は奈良市街の東端に鎮座する法相宗の大本山です。山号はありません。 創建は669年(天智天皇八年)、実質の開山は710年(和銅三年)。 現在の京都市山科に、藤原鎌足の夫人が開いた山階寺(やましなでら)…
今回は奈良県天理市の天皇神社(てんのう-)について。 天皇神社は市南部にある集落の一角に鎮座しています。 創建は、伝承によると1272年(文永九年)。1396年(応永三年)に現在の本殿が造営され、江戸時代に何度か修理を受けたようです。本殿内部には薬師如来や…
今回は奈良県桜井市の大神神社(おおみわ-)について。 大神神社は市の北東部の山際に鎮座する大和国一宮です。 創建は『日本書紀』によると第10代・崇神天皇の時代で、日本最古の神社のひとつ。創建以来、朝廷から篤い信仰を受け、平安時代の『延喜式』では名…
今回も大阪府河内長野市の観心寺について。 前編では鎮守堂、恩賜講堂などについて述べました。 当記事では金堂、建掛塔、開山堂などについて述べます。 金堂 境内奥の中心部には金堂が鎮座しています。 桁行7間・梁間7間、入母屋、向拝3間、本瓦葺。 正平年…
今回は大阪府河内長野市の金剛寺(こんごうじ)について。 金剛寺は市西部の山間に鎮座する真言宗御室派の大本山です。山号は天野山。 創建は寺伝によると天平年間(729-749)、聖武天皇の命を受けた行基によって開基されたとのこと。平安期には後白河法皇らの帰…
今回は奈良県橿原市の人麿神社(ひとまろ-)について。 人麿神社は橿原市の中心市街地に鎮座しています。 創建は不明。柿本神社(葛城市新庄町)から分祀されたと伝えられています。本殿は1345年に造られたことがわかっており、当社は室町初期には確立されていた…
今回は奈良県葛城市の當麻寺(たいまでら)について。 當麻寺(当麻寺)は市西部の山裾に鎮座する真言宗および浄土宗の寺院です。山号は二上山。 創建は不明。寺伝によれば、612年に聖徳太子の異母弟・麻呂古王によって開かれ、天武天皇(在位673-686)の時代に現在…
今回は奈良県橿原市の瑞花院(ずいけいん)について。 瑞花院は市北西部の住宅地に鎮座している浄土宗の寺院です。山号は祐禅山、寺号は吉楽寺。 創建は不明。興福寺の門徒で当地に居館を構えていた飯高(いだか)氏の菩提寺として開かれ、もとは真言宗だったと…
今回は滋賀県大津市の園城寺(おんじょうじ)について。 園城寺は大津の中心市街に鎮座する天台寺門宗の総本山です。山号は長等山。通称は三井寺(みいでら)。 創建は飛鳥時代で、天智天皇所有の仏像を大友与多王が当地に祀ったのが始まりとのこと。平安期には…
今回は滋賀県大津市の三尾神社(みお-)について。 三尾神社は園城寺(三井寺)の南東部に隣接して鎮座しています。 創建は不明。859年(貞観元年)、円珍が琴尾谷(現在の三井寺霊園琴谷苑)に園城寺の鎮守として三尾明神を祀り、社殿が建立されたようです。室町時…
今回も滋賀県大津市の延暦寺について。 当記事では西塔地域について述べます。 東塔地域および横川地域については当該記事をご参照ください。 西塔 西塔(さいとう)は比叡山の南東部にある地域で、にない堂と釈迦堂、少し離れた場所に最澄の霊廟が鎮座してい…
今回は愛知県北名古屋市の高田寺(こうでんじ)について。 高田寺は北名古屋市街の住宅地に鎮座している天台宗の寺院です。山号は医王山。 創建は寺伝によれば720年(養老二年)で、行基によって開かれました。その後最澄が当寺を訪れ、寺号を高田寺と改めたとの…
今回も滋賀県愛荘町の金剛輪寺について。 前編では参道と国重文の二天門について述べました。 当記事では国宝の本堂と、国重文の三重塔について述べます。 本堂(大悲閣) 二天門をくぐった先には、圧倒的な風格と存在感を漂わせる本堂(大悲閣)が堂々と鎮座し…
今回は滋賀県愛荘町の金剛輪寺(こんごうりんじ)について。 金剛輪寺は町東部の山際に鎮座する天台宗の寺院です。山号は松峯山。 別名は松尾寺。西明寺(甲良町)、百済寺(東近江市)とともに湖東三山のひとつ。 創建は寺伝によれば737年または741年で、聖武天皇…
今回は滋賀県愛荘町の大行社(だいぎょうしゃ)について。 大行社は湖東三山ICに隣接する集落に鎮座しています。 創建は不明。金剛輪寺の鎮守として勧請されたようです。1878年に社殿を焼失したため、金剛輪寺境内社を移築したのが現在の本殿とのこと。 境内社…
今回は滋賀県東近江市小八木町(こやぎちょう)の春日神社(かすが-)について。 春日神社は市東部の田園地帯の集落に鎮座しています。 創建は不明。興福寺(奈良市)の寺領であったため、春日大社から分祀されたようです。 境内の規模は標準的ですが、室町前期に…
今回は滋賀県東近江市の押立神社(おしたて-)について。 押立神社は市郊外の田園地帯に鎮座しています。 創建は社伝によると奈良時代。60年に一度のドケ祭という奇祭で知られるようです。 境内は広大な社叢に覆われており、大門と本殿は室町初期の南北朝時代…