京都府
今回は京都府宇治市の神明神社(しんめい-)について。 神明神社は市南部の市街地に鎮座しています。 創建は社伝によると674年(白鳳三年)で、天武天皇によって栗子山という場所に社殿が造られたのがはじまりらしいです。その後、平安遷都(794年)の折に、当地に…
今回は京都府宇治市の縣神社(あがた-)について。 縣神社は平等院の西側の市街地に鎮座しています。 創建は不明。1052年(永承七年)に平等院が開かれ、当社はその裏鬼門の鎮守社となっています。以降、平等院とともに円満院(園城寺の塔頭)の管理下に置かれ、幕…
今回は京都府宇治市の白山神社(はくさん-)について。 白山神社は市東部の山間の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると790年(延暦九年)で、疫病を鎮めるために開かれたらしいです。平安時代には藤原頼通の山荘が当地にあったらしく、1102年(康和四年)…
今回も京都府宇治市の平等院について。 前編では鳳凰堂について述べました。 当記事では浄土院、最勝院、観音堂などについて述べます。 浄土院 鳳凰堂の後方には、子院の浄土院が東面しています。こちらは浄土院本堂。 入母屋造、向拝1間、側面孫庇付、本瓦…
今回は京都府宇治市の平等院について。 平等院は宇治川南岸の市街地に鎮座する単立の寺院です。山号は朝日山。 創建は平安中期の1052年(永承七年)。藤原道長の別荘地だった宇治殿を、子の藤原頼通が寺院化したのがはじまりです。開山は京都岡崎の平等院*1の…
今回は京都府宇治市の宇治神社(うじ-)について。 宇治神社は宇治川北岸の川沿いに鎮座しています。 創建は不明。平安時代の『延喜式』に「宇治神社二座」の記載があり、これは当社と宇治上神社の2社と比定されます。中世から近世にかけての詳細な沿革は不明…
今回も京都府宇治市の宇治上神社について。 前編では拝殿について述べました。 当記事では本殿と境内社について述べます。 本殿 拝殿の後方、境内上段には本殿が鎮座しています。 上の写真は本殿の覆屋に相当する建物で、内部に3棟の本殿(内殿)が並立してい…
今回は京都府宇治市の宇治上神社(うじかみ-/うじがみ-)について。 宇治上神社は宇治川北岸に鎮座しています。 創建は不明。平安時代の『延喜式』に「宇治神社二座」の記載があり、これは当社と宇治神社の2社と比定されます。1052年に鳳凰堂が造られると、当…
今回は京都府宇治市の三室戸寺(みむろとじ)について。 三室戸寺は宇治市街東部の山際に鎮座する本山修験宗の寺院です。山号は明星山。 創建は不明。寺伝によると770年(宝亀元年)、光仁天皇の勅命を受けた行表によって開かれたらしいです。寛平年間(889~898年…
今回は京都府宇治市五ケ庄(ごかしょう)の許波多神社(こはた-)について。 許波多神社は市北部の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると大化元年(645年)で、孝徳天皇の勅命を受けた中臣鎌足によって開かれたらしいです。平安時代の『延喜式』では式内大…
今回も京都府宇治市の萬福寺について。 その1では総門と三門について、 その2では天王殿と大雄宝殿について、 その3では法堂について述べました。 当記事では、開山堂と境内北側の塔頭について述べます。 鎮守社と連灯堂 天王殿向かって左手前には、鎮守社(…
今回も京都府宇治市の萬福寺について。 その1では総門、三門について、 その2では天王殿、大雄宝殿について述べました。 当記事では法堂とその周辺の伽藍について述べます。 法堂 大雄宝殿の後方には法堂(はっとう)が鎮座しています。 桁行5間・梁間6間、入母…
今回も京都府宇治市の萬福寺について。 その1では総門と三門について述べました。 当記事では天王殿と大雄宝殿などについて述べます。 天王殿 三門をくぐって進むと、一段高い区画に天王殿が西面しています。 桁行5間・梁間3間、入母屋、本瓦葺。 1668年(寛文…
今回は京都府宇治市の萬福寺(まんぷくじ)について。 萬福寺(万福寺)は市北部の住宅地に鎮座する黄檗宗の大本山です。山号は黄檗山。 創建は1661年(寛文元年)。開基は4代将軍徳川家綱、開山は明の禅僧・隠元隆琦。伽藍は明末期の技法を取り入れた大陸風の独特…
今回は京都府京都市の豊国(とよくに-)について。 豊国神社は東山区の住宅地に鎮座しています。祭神は豊臣秀吉。 創建は1599年(慶長四年)。豊臣秀吉(1598年没)の遺体は阿弥陀ヶ峰に埋葬されましたが、1599年に朝廷から「豊国大明神」の神号が下賜され、豊国神…
今回も京都府京都市の東本願寺について。 前編では阿弥陀堂門、阿弥陀堂について述べました。 当記事では御影堂門、御影堂などについて述べます。 御影堂門 阿弥陀堂門を出て、烏丸通を北へ30メートルほど行くと、御影堂門(ごえいどうもん)が東面しています…
今回は京都府京都市の東本願寺(ひがしほんがんじ)について。 東本願寺は京都市街に鎮座する真宗大谷派の本山です。山号はありません。通称は東本願寺、お東さん、正式名称は真宗本廟(しんしゅうほんびょう)。 本願寺としての創建は1321年(元亨元年)、東本願…
今回も京都府京都市の西本願寺について。 その1では御影堂などについて、 その2では阿弥陀堂などについて述べました。 当記事では唐門などについて述べます。 経蔵 御影堂向かって右手前(北東)には、経蔵が南面しています。内部には、天海版一切経が収められ…
今回も京都府京都市の西本願寺について。 その1では御影堂などについて述べました。 当記事では阿弥陀堂などについて述べます。 御影堂周辺の伽藍 御影堂の南側、境内南東端には、飛雲閣(ひうんかく)という3階建ての建築があります。ふだんは非公開で、年に…
今回は京都府京都市の西本願寺(にしほんがんじ)について。 西本願寺は京都市街に鎮座する浄土真宗本願寺派の本山です。山号は龍谷山。通称は西本願寺、お西さん、正式名称は本願寺(ほんがんじ)。 創建は1321年(元亨元年)。親鸞(1262年没)の墓所「大谷廟堂」…
今回も京都府京都市の興正寺について。 前編では三門と御影堂について述べました。 当記事では、鐘楼、阿弥陀堂、経蔵などについて述べます。 鐘楼 三門の南側、境内南東には鐘楼があります。 桁行3間・梁間2間、入母屋、本瓦葺。袴腰付。 1774年(安永三年)造…
今回は京都府京都市の興正寺(こうしょうじ)について。 興正寺は西本願寺の南に隣接する真宗興正派の本山です。山号は円頓山。 創建は不明。寺伝によると1212年に親鸞が山科に開いた寺院が前身で、順徳天皇の勅願により興正寺と号したとのこと。事実上の創建…
今回は京都府木津川市の海住山寺(かいじゅうせんじ)について。 海住山寺は市東部の山中に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は補陀洛山。 創建は寺伝によると735年(天平七年)で、聖武天皇の勅願により、東大寺の初代別当・良弁が開いた藤尾山観音寺という…
今回は京都府京都市の日向大神宮(ひむかい だいじんぐう)について。 日向大神宮は京都盆地の東端の山際に鎮座しています。 創建は社伝によると顕宗天皇(450-487)の時代で、勅命により日向国の高千穂から勧請された神を祀ったのが始まりとのこと。飛鳥時代に…
今回は京都府京都市の粟田神社(あわた-)について。 粟田神社は知恩院の北の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると876年(貞観十八年)で、勅命によって開かれたらしいです。ほか、当地を治めた粟田氏が、氏神として開いたという説もあるようです。平安…
今回も京都府京都市の知恩院について。 その1では三門などについて、 その2では御影堂、阿弥陀堂などについてのべました。 当記事では経蔵、唐門、勢至堂などについて述べます。 宝仏殿と納骨堂 御影堂のはす向かいには、宝仏殿が北面しています。 一重、裳…
今回も京都府京都市の知恩院について。 その1では三門などについて述べました。 当記事では御影堂、阿弥陀堂などについて述べます。 御影堂(本堂) 三門をくぐって石段を昇ると、境内の中心部に巨大な御影堂(みえいどう)が鎮座しています。当寺の本堂に相当す…
今回は京都府京都市の知恩院(ちおんいん)について。 知恩院は市東部の山際に鎮座する浄土宗の総本山です。山号は華頂山、寺号は大谷寺。 創建は1175年(承安五年)。比叡山を下りた法然が、現在の御影堂付近に草庵を開いて浄土宗を布教したのがはじまりです。…
今回は京都府京都市の大谷祖廟(おおたにそびょう)について。 大谷祖廟は市東部の山際にある、親鸞の廟所です。真宗大谷派・東本願寺の飛び地であり、大谷本廟(西大谷)との区別のため、東大谷とも呼ばれます。 草創は1272年(文永九年)。「延仁寺」という寺院に…
今回は京都府京都市の八坂の塔と八坂庚申堂について。 八坂の塔(法観寺) 所在地:〒605-0862京都府京都市東山区清水八坂上町388(地図) 八坂の塔(やさかのとう)は二年坂・三年坂の近くに鎮座する臨済宗建仁寺派の寺院です。山号は霊応山、寺号は法観寺(ほうか…