室町前期
今回は滋賀県竜王町の鏡神社(かがみ-)について。 鏡神社は町西部の丘陵に鎮座しています。 創建は不明。祭神である天日槍尊が当地に鏡を納めたことが社名の由来とのこと。平安期には牛若丸こと源義経が当地で元服したという伝説があるようです。 境内は拝殿…
今回も滋賀県竜王町の苗村神社について。 前編では西本殿と楼門について述べました。 当記事では拝殿と国宝の西本殿などについて述べます。 拝殿 楼門の先の参道左手には手水舎。 切妻、桟瓦葺。 参道を右に90度折れると拝殿があります。 入母屋(妻入)、銅板…
今回は滋賀県竜王町の苗村神社(なむら-)について。 苗村神社は町の中部の田園地帯に鎮座しています。 創建は垂仁天皇(11代天皇)の時代とされています。平安期の『延喜式』には当社を指して長寸(なむら)神社と記述があるようで、延喜式内社となっています。 …
今回は滋賀県竜王町の勝手神社(かって-)について。 勝手神社は町南部の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によれば859年(貞観元年)に奈良県吉野町の勝手神社から勧請されています。 境内には桧皮葺の大規模な本殿が鎮座しており、室町前期の造営のた…
今回は長野県大鹿村の福徳寺(ふくとくじ)について。 福徳寺は山間の集落に鎮座している天台宗の寺院です。山号は医王山。 創建は平安後期とされ、南北朝時代は天台宗の修験道場だったようです。伽藍については本堂だけが残っている状態ですが、本堂は室町前…
今回は愛知県岡崎市の天恩寺(てんおんじ)について。 天恩寺は市南部の山際に鎮座している臨済宗の寺院です。山号は廣澤山。 創建は寺伝によると室町初期で、足利尊氏と足利義満によって開かれたとのこと。戦国期には長篠の戦いへ赴く徳川家康が当寺に泊まっ…
今回は愛知県岡崎市の妙源寺(みょうげんじ)について。 妙源寺は岡崎市の住宅地に鎮座する浄土真宗の寺院です。山号は桑子山。 創建は1258年とされ、安藤信平によって開かれた妙眼寺が前身。三河一向一揆のさいに徳川家康を助けたため現在の寺号に改称し、江…
今回は愛知県岡崎市の滝山寺(たきさんじ)について。 滝山寺(瀧山寺)は岡崎市北部の山間にある天台宗の寺院です。山号は吉祥陀羅尼山。 草創は奈良時代で、もとは山岳信仰の霊場だったようです。平安後期から鎌倉期にかけて隆盛し、室町期は衰退するものの江…
今回も山形県鶴岡市の出羽三山神社(でわ さんざん-)について。 その1では随神門と天地金神社について述べました。 当記事では、国宝の五重塔と、そこに至るまでの参道について述べます。 参道 脇道から戻って随神門をくぐると参道は下り坂になり、川の流れる…
今回は長野県小布施町の浄光寺(じょうこうじ)について。 浄光寺は小布施町の東部の山際に鎮座している真言宗の寺院です。山号は浄瑠璃山。別名は雁田薬師、妻恋薬師。 寺伝によると聖武天皇の時代に開かれ、坂上田村麻呂の東征の折に建立されたとのこと。境…
今回は長野県上田市の前山寺(ぜんさんじ)について。 前山寺は塩田平南部にある前山(まえやま)地区の山際に鎮座する真言宗の寺院です。山号は独鈷山(獨股山)。 創建は平安時代で、空海が修行の地として開いたのが始まりといわれます。現在地に伽藍が造られた…
今回も岐阜県多治見市の永保寺について。 前編では庭園と観音堂について述べました。 後編の当記事では開山堂とその他の伽藍について解説していきます。 開山堂 観音堂の前の池を迂回して境内の西の端へ進むと、その奥には開山堂(国宝)が鎮座しています。 正…
今回は長野県千曲市の智識寺(ちしきじ)について。 智識寺は上山田温泉の南部にある集落に鎮座している真言宗の寺院です。山号は清源山。 奈良時代の開基と伝わる古刹で、村上氏や真田氏など歴代の領主からあつく庇護を受けていたようです。境内の中心にある…
今回は長野県長野市の葛山落合神社(かつらやま おちあい-)について。 葛山落合神社は長野市郊外の山間の集落に鎮座しています。 本殿は室町時代の造営で重要文化財、摂社・諏訪社も室町時代の造営で県宝に指定されており、充実した内容となっています。また、…
今回は山梨県南部町の最恩寺(さいおんじ)について。 最恩寺は山梨県の南端・南部町の、富士川支流の沿岸に鎮座している臨済宗の寺院です。山号は「福士山」。 小規模な境内の中央に重要文化財の仏殿だけがある非常にシンプルな内容。仏殿も規模の小さいもので…
今回は愛知県瀬戸市の定光寺(じょうこうじ)について。 定光寺は瀬戸市の山間に鎮座する臨済宗の寺院です。山号は応夢山。 境内の中央に建つ本堂は典型的な禅宗様建築で、重要文化財に指定されています。 また、後編にて述べますが本堂の裏手には源敬公廟とい…
今回は岐阜県高山市の飛騨国分寺について。 飛騨国分寺は高山の市街地の中心部に鎮座しており、境内はさほど大きくないものの、飛騨地方で唯一の三重塔や重要文化財の本堂などなど、見どころの多い内容となっています。 文化的・歴史的な価値は本堂のほうが上…
今回は山梨県山梨市の清白寺(せいはくじ)について。 清白寺は笛吹川南岸の農園地帯に鎮座する臨済宗の寺院です。山号は海涌山。 創建は、1333年(正慶二年)または1351年(観応二年)とされます。『甲斐国志』(1814年成立)によると、足利尊氏によって開かれたと…
今回も山梨県山梨市の大井俣窪八幡神社について。 その1では鳥居、神門、比咩三神、鐘楼について、 その2では高良神社、武内大神、若宮八幡神社について述べました。 当記事では窪八幡神社の拝殿および本殿について述べます。 窪八幡神社拝殿 境内の中心部に…
今回は長野県松本市の筑摩神社(つかま-)について。 筑摩神社は松本市街を流れる薄川の南岸に鎮座しています。 創建は不明。遅くとも平安時代には成立していたようです。伝承によると794年、坂上田村麻呂が石清水八幡宮から勧請したのがはじまりとのこと。 平…
今回は長野県小諸市の布引観音(ぬのびきかんのん)釈尊寺(しゃくそんじ)について。 布引観音は小諸市・東御市の境界近くにあり、すぐ北側を千曲川が流れています。 伽藍は崖の上の険しい地形にあり、とくに観音堂は岩壁に引っかかるようにして建つ独特の景観と…