奈良県
今回も奈良県奈良市の興福寺について。 前編では五重塔、東金堂、中金堂などについて述べました。 当記事では南円堂、北円堂、三重塔について述べます。 南円堂 中金堂の前を通って境内西側へ向かうと、南円堂(なんえんどう)が東向きに鎮座しています。堂内…
今回は奈良県奈良市の興福寺(こうふくじ)について。 興福寺は奈良市街の東端に鎮座する法相宗の大本山です。山号はありません。 創建は669年(天智天皇八年)、実質の開山は710年(和銅三年)。 現在の京都市山科に、藤原鎌足の夫人が開いた山階寺(やましなでら)…
今回は奈良県奈良市の漢國神社(かんごう-)について。 漢國神社(漢国神社)は奈良市街の中心部に鎮座しています。 創建は社伝によると593年(推古天皇元年)。当初は園韓神社などと称していたようで、藤原氏の崇敬を受けて、平安京にも分霊されたとのこと。1181…
今回は奈良県天理市の天皇神社(てんのう-)について。 天皇神社は市南部にある集落の一角に鎮座しています。 創建は、伝承によると1272年(文永九年)。1396年(応永三年)に現在の本殿が造営され、江戸時代に何度か修理を受けたようです。本殿内部には薬師如来や…
今回は奈良県天理市の大和神社(おおやまと-)について。 大和神社は市の南東部の集落に鎮座しています。 創建は記紀によれば第10代・崇神天皇の時代とのこと。当初は長岡崎(現在の桜井市内らしい)という場所に祀られ、現在地に遷座したようです。692年(朱鳥二…
今回は奈良県天理市の夜都岐神社(やつぎ-)について。 夜都岐(夜都伎)神社は市の東部の山際を通る山の辺の道の沿線に鎮座しています。社号は「やつき」「やとぎ」とも読まれるようです。 創建は不明。当地は興福寺や春日大社の社領だったため、「春日神社」が…
今回は奈良県天理市の石上神宮(いそのかみ じんぐう)について。 石上神宮は市東部の山際に鎮座しています。 創建は不明。日本最古といえる神社のひとつで、記紀に当社の記述があります。平安時代の『延喜式』には「石上坐布留御魂神社」と記載され、名神大社…
今回は奈良県桜井市の安倍文殊院(あべのもんじゅいん)の白山堂(はくさんどう)について。 安倍文殊院は市南部の高台の住宅地に鎮座している華厳宗の寺院です。山号は安倍山、次号は崇敬寺(そうきょうじ)。 創建は645年(大化元年)、安倍倉梯麻呂(あべのくらは…
今回は奈良県桜井市の大神神社(おおみわ-)について。 大神神社は市の北東部の山際に鎮座する大和国一宮です。 創建は『日本書紀』によると第10代・崇神天皇の時代で、日本最古の神社のひとつ。創建以来、朝廷から篤い信仰を受け、平安時代の『延喜式』では名…
今回は奈良県奈良市の率川神社(いさがわ-)について。 率川神社は奈良市街の中心地に鎮座しています。 創建は社伝によると593年。当初はヒメタタライスズヒメ(媛蹈韛五十鈴姫)を祀っていて、のちにその父神と母神も祀られるようになったようです。平安期の『…
今回は奈良県奈良市の手向山八幡宮(たむけやま はちまんぐう)について。 手向山八幡宮は奈良公園の一角、東大寺の南東に鎮座しています。 創建は749年(天平勝宝元年)。東大寺の鎮守として宇佐神宮から勧請されたのがはじまりで、当初は平城宮の南に鎮座して…
今回も奈良県奈良市の東大寺について。 その1では南大門について、 その2では中門と大仏殿について、 その3では鐘楼と念仏堂などについて、 その4では法華堂と二月堂などについて述べました。 当記事では正倉院と転害門について述べます。 正倉院 大仏殿から…
今回も奈良県奈良市の東大寺について。 その1では南大門について、 その2では中門と大仏殿について、 その3では鐘楼と念仏堂などについて述べました。 当記事では法華堂と二月堂などについて述べます。 法華堂(三月堂) 鐘楼から坂を登ると、そのさきに法華堂…
今回も奈良県奈良市の東大寺について。 その1では南大門について、 その2では中門と大仏殿について述べました。 当記事では鐘楼と念仏堂などについて述べます。 鐘楼 前回の大仏殿は有料の区画でしたが、今回の鐘楼などは南大門と同様に随時出入りできます。…
今回も奈良県奈良市の東大寺について。 その1では南大門について述べました。 当記事では中門と大仏殿について述べます。 中門と回廊 南大門をくぐって参道を進むと、大仏殿の手前に中門(ちゅうもん)があります。 中門は、五間三戸、楼門、入母屋、本瓦葺。 …
今回は奈良県奈良市の東大寺(とうだいじ)について。 東大寺は奈良市街東端に鎮座する華厳宗の大本山です。山号はありません。 創建は史料によって諸説ありますが奈良時代初期。全国の国分寺の総本山として、聖武天皇の命を受けた良弁により開かれた金鐘寺が…
今回は奈良県奈良市の氷室神社(ひむろ-)について。 氷室神社は市街地東端の東大寺入口に鎮座しています。 創建は社伝によると710年(和銅三年)、春日山に氷の神を祀ったのが始まりで、当社から平城京へ氷を上納していたとのこと。860年(貞観二年)に現在地へ移…
今回は奈良県大和高田市の石園座多久虫玉神社(いわぞのにいます たくむしたま-/いそのにます たくむしたま-)について。 石園座多久虫玉神社(石園坐多久蟲玉神社)は大和高田市の中心市街に鎮座しています。通称は竜王宮(りゅうおうぐう)。 創建は不明。境内は…
今回は奈良県大和高田市の不動院(ふどういん)について。 不動院は大和高田の中心市街地に鎮座する真言宗御室派の寺院です。山号は不明、寺号は不動院。 創建は寺伝によると飛鳥時代で、聖徳太子によって開基された金輪山證菩提寺(きんりんざん しょうぼだい…
今回は奈良県大和高田市の専立寺(せんりゅうじ)について。 専立寺は大和高田の中心市街地に鎮座する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は如意山。別名は高田御坊。 創建は1600年(慶長五年)。大和国内における本願寺派の拠点のひとつとして隆盛し、周辺は寺内…
今回は奈良県橿原市の人麿神社(ひとまろ-)について。 人麿神社は橿原市の中心市街地に鎮座しています。 創建は不明。柿本神社(葛城市新庄町)から分祀されたと伝えられています。本殿は1345年に造られたことがわかっており、当社は室町初期には確立されていた…
今回も奈良県葛城市の當麻寺について。 その1では仁王門、薬師堂などについて、 その2では本堂、講堂、金堂について述べました。 当記事では国宝の東塔、西塔などについて述べます。 東塔 金堂の正面側から、南側にある山のほうへ入ると東塔が鎮座しています…
今回も奈良県葛城市の當麻寺について。 その1では仁王門、薬師堂などについて述べました。 当記事では境内の中央にある本堂、講堂、金堂について述べます。 本堂(曼荼羅堂) 境内の中央には本堂(中央)、講堂(右奥)、金堂(左奥)の3棟が鎮座しています。 本堂内…
今回は奈良県葛城市の當麻寺(たいまでら)について。 當麻寺(当麻寺)は市西部の山裾に鎮座する真言宗および浄土宗の寺院です。山号は二上山。 創建は不明。寺伝によれば、612年に聖徳太子の異母弟・麻呂古王によって開かれ、天武天皇(在位673-686)の時代に現在…
今回は奈良県橿原市の入鹿神社(いるか-)について。 入鹿神社は市中央部の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。仏起山普賢寺(真言宗高野山派)という寺院の鎮守社として創建されたようです。室町末期以降、普賢寺は近隣の今井町(称念寺など)を中心とする浄土…
今回は奈良県橿原市の称念寺(しょうねんじ)について。 称念寺(稱念寺)は市街南西にある今井の寺内町に鎮座する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は今井山。 創建は室町時代末期。浅井長政の家臣だった川瀬権八郎(今井兵部富綱)が、本願寺の顕如に許可を得て…
今回は奈良県橿原市の橿原神宮(かしはら じんぐう)について。 橿原神宮は橿原市街の南側にある畝傍山や神武天皇稜に隣接して鎮座しています。 創建は1890年(明治二十三年)。天皇家の初代・神武天皇とその妃を祀った畝傍橿原宮が前身で、有志の請願を受けた明…
今回は奈良県橿原市の久米寺(くめでら)について。 久米寺は橿原神宮の南側に鎮座する真言宗御室派の寺院です。山号は霊禅山。 創建は不明。寺伝によれば聖徳太子の弟の来目皇子(くめのみこ)や久米仙人なる人物の開基らしいです。奈良末期から平安初期にかけ…
今回は奈良県広陵町の百済寺(くだらじ)について。 百済寺は町東部の百済地区の集落に鎮座する高野山真言宗の寺院です。山号はありません。 創建は不明。百済大寺という寺院が前身らしく、百済大寺は飛鳥時代に開かれた官寺であり平城京の南都七大寺にも列し…
今回は奈良県橿原市の瑞花院(ずいけいん)について。 瑞花院は市北西部の住宅地に鎮座している浄土宗の寺院です。山号は祐禅山、寺号は吉楽寺。 創建は不明。興福寺の門徒で当地に居館を構えていた飯高(いだか)氏の菩提寺として開かれ、もとは真言宗だったと…