甲信寺社宝鑑

甲信地方の寺院・神社建築を語る雑記。

青森県

【弘前市】稲荷神社(和徳町)

今回は青森県弘前市和徳町(わとくまち/わっとくまち)の稲荷神社(いなり-)について。 稲荷神社は奥羽本線沿線の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。当社境内は、南部氏の庶流である安倍氏が弘和年間(1381-1384)に築城したとされる「和徳城」に比定されてい…

【弘前市】弘前八幡宮

今回は青森県弘前市の弘前八幡宮(ひろさき はちまんぐう)について。 弘前八幡宮は弘前城の北東の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によれば、坂上田村麻呂が蝦夷討伐の際に、宇佐神宮から勧請した八幡神を岩木村*1に祀ったのが始まりとのこと。安土…

【弘前市】熊野奥照神社

今回は青森県弘前市の熊野奥照神社(くまの おくてる-)について。 熊野奥照神社は弘前八幡宮の南に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると当初は奥尾崎*1という場所に鎮座し、788年に現在の弘前市近辺に遷座したとのこと。807年(大同ニ年)には、坂上田村…

【弘前市】青森県護国神社と東照宮本殿

今回は青森県弘前市の青森県護国神社(あおもりけん ごこく-)と東照宮本殿(とうしょうぐう ほんでん)について。 青森県護国神社(弘前公園) 所在地:〒036-8356青森県弘前市下白銀町1-3(地図) 青森県護国神社(あおもりけん ごこく-)は弘前城内の弘前公園に鎮座…

【弘前市】誓願寺

今回は青森県弘前市の誓願寺(せいがんじ)について。 誓願寺は弘前城の北西に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は光明山。 創建は1596年(慶長元年)。津軽為信が母の菩提寺として開いたのがはじまり。当初は大光寺村(現 平川市)にありましたが、弘前城の造営にと…

【弘前市】革秀寺(津軽為信霊屋)

今回は青森県弘前市の革秀寺(かくしゅうじ)について。 革秀寺は岩木川北岸の住宅地に鎮座する曹洞宗の寺院です。山号は津軽山。 創建は慶長年間(1596-1615)の前半。弘前藩初代藩主・津軽為信によって現在の藤崎町に開かれました。2代藩主・津軽信枚によって現…

【弘前市】長勝寺

今回は青森県弘前市の長勝寺(ちょうしょうじ)について。 長勝寺は禅林街の最奥部に鎮座する曹洞宗の寺院です。山号は太平山。 創建は1528年(享禄元年)。大浦氏(のちの津軽氏)の大浦盛信が、父の菩提寺を種里(鰺ヶ沢町種里町)に開いたのが始まり。弘前市賀田…

【弘前市】禅林街(元寺町)の寺院を巡る

今回は青森県弘前市の禅林街(ぜんりんがい)の寺院を巡ります。 前回は新寺町の寺社を巡りました。 当記事では禅林街(元寺町)の寺院について述べます。 長勝寺については当該記事をご参照ください。 禅林街は弘前市西茂森にある史跡で、全33件の寺院がスギ並…

【弘前市】新寺町の寺社を巡る

今回は青森県弘前市新寺町(しんてらまち)の寺社群を巡ります。 弘前市の主要寺院である最勝院と長勝寺のあいだには、「新寺町」「禅林街」と呼ばれる地区があり、どちらも文字どおり多数の寺院と史跡・文化財が集中しています。 今回は東から西へ「最勝院→新…

【弘前市】最勝院 後編(五重塔と八坂神社)

今回も青森県弘前市の最勝院について。 前編では仁王門と本堂について述べました。 当記事では五重塔や八坂神社などについて述べます。 五重塔 境内の北西には五重塔が南向きに鎮座しています。 三間五重塔婆、銅板葺。 全高31.2メートル。五重塔としては標…

【弘前市】最勝院 前編(仁王門と本堂)

今回は青森県弘前市の最勝院(さいしょういん)について。 最勝院は市街地南部の寺町に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は金剛山、寺号は光明寺。別名は大円寺。 創建は『津軽一統志』によると1532年(天文元年)。当初は同市堀越にあったようです。弘前城…

【弘前市】熊野宮(茜町)

今回は青森県弘前市茜町(あかねちょう)の熊野宮(くまのぐう)について。 熊野宮は茜町の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。同市の熊野奥照神社や熊野神社(門外)とともに熊野三所権現を摸してつくられた神社で、当社は那智宮にあたります。戦国時代から江…