甲信寺社宝鑑

甲信地方の寺院・神社建築を語る雑記。

千葉県

【市川市】弘法寺

今回は千葉県市川市の弘法寺(ぐほうじ)について。 弘法寺は真間地区の丘陵上に鎮座する日蓮宗の本山です。山号は真間山。 創建は寺伝によると奈良時代で、行基が開いた求法寺が前身とのこと。平安時代は空海によって弘法寺と改められ、その後は天台宗に改宗…

【市川市】葛飾八幡宮

今回は千葉県市川市の葛飾八幡宮(かつしか はちまんぐう)について。 葛飾八幡宮は八幡地区の住宅地に鎮座しています。 創建は、社伝によると寛平年間(889~898)で、宇多天皇の勅命によって石清水から八幡宮が勧請されたとのこと。その後の詳細な沿革は不明で…

【市川市】法華経寺 後編 祖師堂、四足門、法華堂

今回も千葉県市川市の法華経寺について。 前編では、山門、五重塔について述べました。 当記事では、祖師堂、四足門、法華堂などについて述べます。 祖師堂 境内の中心部には巨大な祖師堂が、南東向きに鎮座しています。 なお、訪問時は屋根の葺き替え工事中…

【市川市】法華経寺 前編 山門と五重塔

今回は千葉県市川市の法華経寺(ほけきょうじ)について。 法華経寺は中山地区の市街地に鎮座する日蓮宗の大本山です。山号は正中山。 創建は1260年(文応元年)とされます。千葉氏家臣の富木常忍と太田乗明が、弾圧を受けていた日蓮をかくまい、法華堂を建てて…

【香取市】側高神社(香取神宮第一摂社)

今回は千葉県香取市の側高神社(そばたか-)について。 側高神社は市東部の丘陵上に鎮座する、香取神宮の摂社です。 創建は不明。社伝によると、創建は初代・神武天皇の時代で、香取神宮と同年に創られたとのこと。鎌倉時代には、香取神宮とともに社殿の造替が…

【香取市】光明院

今回は千葉県香取市の光明院(こうみょういん)について。 光明院は多田地区の丘陵に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は八幡山、寺号は西福寺。 創建は不明。寺伝によると、源満仲(多田満仲)が平将門を弔うため、天慶年間(938~947)に寺と八幡宮を建てたの…

【香取市】香取神宮 後編(本殿、神饌殿、祈祷殿)

今回も千葉県香取市の香取神宮について。 前編では勅使門と楼門などについて述べました。 当記事では、本殿、神饌殿、祈祷殿などについて述べます。 拝殿と幣殿 楼門の先には、拝殿・幣殿・本殿の3棟があり、いわゆる権現造となっています。こちらは拝殿。 拝…

【香取市】香取神宮 前編(勅使門と楼門)

今回は千葉県香取市の香取神宮(かとり じんぐう)について。 香取神宮は市南部の丘陵に鎮座する下総国一宮です。 鹿島神宮、息栖神社とならぶ東国三社の一社。 創建は不明。社伝によると、初代神武天皇の時代とされます。上古の時代、関東平野には巨大な内海…

【印西市】宗像神社(岩戸)

今回は千葉県印西市岩戸(いわと)の宗像神社(むなかた-)について。 宗像神社は市南部の丘陵地に鎮座しています。 創建は、『宗像神社史』や香取家古文書によると、1806年(文化三年)または1807年とのこと。沿革については、社記を喪失しているため不明。当地に…

【印西市】泉福寺

今回は千葉県印西市の泉福寺(せんぷくじ)について。 泉福寺は市南部の丘陵の住宅地に鎮座する真言宗豊山派の寺院です。山号は不明。 創建および沿革は不明。1556年(弘治二年)に伽藍を焼失し、その後に現在の薬師堂が移築されたとのこと。 現在の境内伽藍は室…

【印西市】栄福寺

今回は千葉県印西市の栄福寺(えいふくじ)について。 栄福寺は市の南東部の集落に鎮座する天台宗の寺院です。山号は角龍山。 創建は不明。寺伝によると天平年間、行基によって開かれたとのこと。その後の沿革も不明。境内に並立する熊野神社とともに、神仏習…

【印西市】松虫寺

今回は千葉県印西市の松虫寺(まつむしでら)について。 松虫寺は市東部の丘陵に鎮座する真言宗豊山派の寺院です。山号は摩尼珠山。 創建は不明。 寺伝によると聖武天皇の皇女・松虫姫が当地で病の平癒を祈願し、松虫姫の遺骨を納めるため、743年(天平十五年)に…

【栄町】駒形神社

今回は千葉県栄町の駒形神社(こまがた-)について。 駒形神社は安食地区の住宅地の丘に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると1151年(仁平元年)、大浦朝臣廣足という人物が当地に保食神を祀ったのがはじまりとされます。近世までの沿革は不明。1786年に書…

【栄町】大鷲神社

今回は千葉県栄町の大鷲神社(おおわし-)について。 大鷲神社は安食地区の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によると、ヤマトタケルが東征の折に当地に旗を立てた旧跡とのこと。近世より前の沿革は不明。江戸時代初期には春日局の崇敬を受け、子の竹…

【成田市】新勝寺(成田山) その4 額堂、光明堂、薬師堂

今回も千葉県成田市の新勝寺について。 その1では総門、仁王門について、 その2では大本堂、三重塔、一切経蔵について、 その3では釈迦堂と出世稲荷について述べました。 当記事では額堂、光明堂、薬師堂などについて述べます。 額堂 大本堂と釈迦堂のあいだ…

【成田市】新勝寺(成田山) その3 釈迦堂と出世稲荷

今回も千葉県成田市の新勝寺について。 その1では総門、仁王門について、 その2では大本堂、三重塔、一切経蔵について述べました。 当記事では釈迦堂と出世稲荷について述べます。 釈迦堂 大本堂向かって左、境内西側の区画には、釈迦堂が南面しています。 …

【成田市】新勝寺(成田山) その2 大本堂、三重塔、一切経蔵

今回も千葉県成田市の新勝寺について。 その1では総門と仁王門について述べました。 当記事では大本堂、三重塔、一切経蔵などについて述べます。 大本堂 仁王門をくぐって石段を昇った先には大本堂。右手には三重塔がそびえ立ちます。 大本堂は、RC造、桁行5…

【成田市】新勝寺(成田山) その1 総門、仁王門

今回は千葉県成田市の新勝寺(しんしょうじ)について。 新勝寺は成田市街に鎮座する真言宗智山派の大本山です。山号は成田山。通称は成田山新勝寺。 創建は940年(天慶三年)。朱雀天皇の勅命を受けた寛朝が、平将門の乱の鎮圧を祈願するため当地で祈祷をしたの…