入母屋(仏堂)
今回は大阪府河内長野市の金剛寺(こんごうじ)について。 金剛寺は市西部の山間に鎮座する真言宗御室派の大本山です。山号は天野山。 創建は寺伝によると天平年間(729-749)、聖武天皇の命を受けた行基によって開基されたとのこと。平安期には後白河法皇らの帰…
今回は山梨県北杜市の海岸寺(かいがんじ)について。 海岸寺は旧須玉町の山間に鎮座する臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は津金山。 創建は寺伝によれば717年(養老元年)で、行基によって草創されたとのこと。平安末期には源義光(新羅三郎)ら武田氏の庇護を受け…
今回は山梨県北杜市の義光山矢の堂(ぎこうさん やのどう)について。 義光山矢の堂は小淵沢町の住宅地に鎮座しています。寺号、院号、宗派はとくにないようです。 創建は平安後期とされ、源義光(新羅三郎義光)が空海の作った観音像を園城寺(滋賀県大津市)から…
今回も奈良県葛城市の當麻寺について。 その1では仁王門、薬師堂などについて述べました。 当記事では境内の中央にある本堂、講堂、金堂について述べます。 本堂(曼荼羅堂) 境内の中央には本堂(中央)、講堂(右奥)、金堂(左奥)の3棟が鎮座しています。 本堂内…
今回は奈良県橿原市の称念寺(しょうねんじ)について。 称念寺(稱念寺)は市街南西にある今井の寺内町に鎮座する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は今井山。 創建は室町時代末期。浅井長政の家臣だった川瀬権八郎(今井兵部富綱)が、本願寺の顕如に許可を得て…
今回は奈良県橿原市の久米寺(くめでら)について。 久米寺は橿原神宮の南側に鎮座する真言宗御室派の寺院です。山号は霊禅山。 創建は不明。寺伝によれば聖徳太子の弟の来目皇子(くめのみこ)や久米仙人なる人物の開基らしいです。奈良末期から平安初期にかけ…
今回は奈良県広陵町の百済寺(くだらじ)について。 百済寺は町東部の百済地区の集落に鎮座する高野山真言宗の寺院です。山号はありません。 創建は不明。百済大寺という寺院が前身らしく、百済大寺は飛鳥時代に開かれた官寺であり平城京の南都七大寺にも列し…
今回は奈良県田原本町の池坐朝霧黄幡比賣神社(いけにます あさぎりきはたひめ-)について。 池坐朝霧黄幡比賣神社は町東部の法貴寺地区の住宅地に鎮座しています。通称は池神社。 創建は不明。社伝によると、推古天皇の時代に法貴寺という寺院の鎮守として創…
今回も三重県津市の専修寺について。 その1では唐門と山門について述べました。 当記事では如来堂と御影堂について述べます。 如来堂 専修寺の中枢といえる伽藍のひとつが、こちらの如来堂。境内中央の西側(向かって左)にあります。 仏堂として規格外といっ…
今回も滋賀県大津市の園城寺について。 その1では仁王門、食堂、金堂について、 その2では閼伽井屋、一切経蔵、塔婆などについて述べました。 当記事では微妙寺、毘沙門堂、観音堂、護法善神堂などについて述べます。 微妙寺 境内南側には、園城寺の別所(境…
今回も滋賀県大津市の園城寺について。 その1では仁王門、食堂、金堂について述べました。 当記事では閼伽井屋、一切経蔵、塔婆などについて述べます。 鐘楼(三井の晩鐘) 金堂向かって右手前には鐘楼があります。 切妻、檜皮葺。 1602年(慶長七年)造営。国指…
今回は滋賀県大津市の園城寺(おんじょうじ)について。 園城寺は大津氏の中心市街に鎮座している天台寺門宗の総本山です。山号は長等山。通称は三井寺(みいでら)。 創建は飛鳥時代で、天智天皇所有の仏像を大友与多王が当地に祀ったのが始まりとのこと。平安…
今回も滋賀県大津市の延暦寺について。 当記事では横川地域について述べます。 東塔地域および西塔地域については当該記事をご参照ください。 横川 横川(よかわ)は比叡山の北部にある地域で、横川中堂や元三大師堂などが鎮座しています。 東塔からは車で15分…
今回も滋賀県大津市の延暦寺について。 当記事では西塔地域について述べます。 東塔地域および横川地域については当該記事をご参照ください。 西塔 西塔(さいとう)は比叡山の南東部にある地域で、にない堂と釈迦堂、少し離れた場所に最澄の霊廟が鎮座してい…
今回は滋賀県大津市の延暦寺(えんりゃくじ)について。 延暦寺は滋賀・京都の県境の山間に鎮座している天台宗の総本山です。山号および通称は比叡山(ひえいざん)。 創建は788年(延暦七年)。最澄が草庵を建てたのが始まり。平安期以降、寺社勢力として武装化し…
今回は愛知県北名古屋市の高田寺(こうでんじ)について。 高田寺は北名古屋市街の住宅地に鎮座している天台宗の寺院です。山号は医王山。 創建は寺伝によれば720年(養老二年)で、行基によって開かれました。その後最澄が当寺を訪れ、寺号を高田寺と改めたとの…
今回は愛知県稲沢市の性海寺(しょうかいじ)について。 性海寺は市南部の住宅地に鎮座している真言宗の寺院です。山号は大塚山。 創建は寺伝によれば弘仁年間(810~824)で、空海が熱田神宮を参拝した折に開かれたとのこと。鎌倉期に中興され、勅願を受けて元寇…
今回も石川県羽咋市の妙成寺について。 その1では二王門、経堂、五重塔などについて、 その2では丈六堂、三十番神堂、三光堂について述べました。 当記事では本堂、祖師堂、鐘楼などについて述べます。 本堂 三光堂の右隣には、存在感あふれる大型の本堂が南…
今回も石川県羽咋市の妙成寺について。 その1では二王門、経堂、五重塔などについて述べました。 当記事では丈六堂、三十番神堂、三光堂について述べます。 本堂、祖師堂、鐘楼などについてはその3をご参照ください。 丈六堂 五重塔のとなりには三十番神堂が…
今回は富山県高岡市の瑞龍寺(ずいりゅうじ)について。 瑞龍寺は高岡市の中心部に鎮座している曹洞宗の寺院です。山号は高岡山。 創建は1614年(慶長十九年)。加賀藩2代目・前田利長が金沢に開いた宝円寺(法円寺)という寺院を、3代目・前田利常が当地に移転して…
今回は静岡県袋井市の可睡斎(かすいさい)について。 可睡斎は市東部の山間に鎮座している曹洞宗の寺院です。山号は萬松山、寺号は可睡斎。 同市の油山寺、尊永寺(法多山)とともに遠州三山のひとつに数えられます。 創建は室町前期の1401年(応永八年)に、禅僧…
今回も滋賀県愛荘町の金剛輪寺について。 前編では参道と国重文の二天門について述べました。 当記事では国宝の本堂と、国重文の三重塔について述べます。 本堂(大悲閣) 二天門をくぐった先には、圧倒的な風格と存在感を漂わせる本堂(大悲閣)が堂々と鎮座し…
今回は滋賀県東近江市五個荘町(ごかしょうちょう)の弘誓寺(ぐぜいじ)について。 弘誓寺は近江商人の町・金堂地区に鎮座する浄土真宗大谷派の寺院です。山号は金龍山。 近江七弘誓寺のひとつで、市内をはじめ近隣に同名の寺院が複数存在します。 創建は1290年(…
今回は滋賀県近江八幡市の桑実寺(くわのみでら)について。 桑実寺は観音寺山(繖山)に鎮座する天台宗の寺院です。山号は繖山(きぬがさやま)。 創建は寺伝によれば677年(白鳳六年)で、天智天皇の勅願により定恵(藤原鎌足の子)が開基したといわれます。寺号は定…
今回も滋賀県東近江市の長命寺について。 前編では日吉神社、参道、本堂について述べました。 当記事では三重塔、護摩堂、三仏堂、護法権現などについて述べます。 三重塔 本堂の右手には丹塗りの三重塔が西面して鎮座しています。 三間三重塔婆、こけら葺。…
今回は滋賀県近江八幡市の長命寺(ちょうめいじ)について。 長命寺は琵琶湖畔の山間に鎮座する天台宗系(単立宗派)の寺院です。山号は姨綺耶山。 創建は、寺伝によると当地にて武内宿禰が柳の木の下で長寿を祈願し、聖徳太子がその柳の木から十一面観音を彫っ…
今回は愛知県名古屋市の建中寺(けんちゅうじ)について。 建中寺は東区の市街地に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は徳興山。 創建は1651年(慶安四年)。尾張藩2代目・徳川光友によって尾張徳川家の菩提寺として開かれ、多数の塔頭や末寺を持つ大寺院だったよう…
今回は愛知県名古屋市の笠覆寺(りゅうふくじ)について。 笠覆寺は南区の住宅地に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は天林山。通称は笠寺観音(かさでらかんのん)。 創建は寺伝によると733年で、善光という僧侶が流木から彫った観音像を祀ったのが草創。そ…
今回は愛知県名古屋市の龍泉寺(りゅうせんじ)について。 龍泉寺は守山区北部の高台に鎮座する天台宗の寺院です。山号は松洞山。寺号は竜泉寺とも表記されます。 創建は『龍泉寺記』によると延暦年間(782-806)で、最澄が熱田神宮を参拝したときに神託を得て開…
今回は山梨県甲州市の恵林寺(えりんじ)について。 恵林寺は市の北部の住宅地に鎮座している臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は乾徳山。 創建は1330年で、甲斐国守護・二階堂貞藤が夢窓疎石を当地に招いて開山しました。戦国期に武田氏の菩提寺として再興されて…