甲信寺社宝鑑

甲信地方の寺院・神社建築を語る雑記。

江戸中期

【白馬村】長谷寺

今回は長野県白馬村の長谷寺(ちょうこくじ)について。 長谷寺は白馬村の国道沿いの集落に鎮座している曹洞宗の寺院です。山号は示現山。 創建は1391年(明徳2年)とされ、大和の長谷寺(奈良県桜井市)から本尊が移されたことで建立されたようです。伽藍について…

【小川村】高山寺

今回は長野県小川村の高山寺(こうさんじ)について。 高山寺は小川村の中心地から少し山道を登った先の集落の中にあります。 伽藍は西にアルプス(飛騨山脈)を望む見晴らしの良い高台に鎮座しており、雄大な展望の中で北信唯一の三重塔を楽しむことができます…

【松本市】八坂神社(里山辺)

今回は長野県松本市里山辺(さとやまべ)の八坂神社(やさか-)について。 八坂神社は市東部の川沿いの農地に鎮座しています。 創建は不明。伝承によると、1504年(永正元年)に小笠原貞永が井川城を移転する際、当社とその南側を流れる川について言及しているよう…

【松本市】神田千鹿頭神社と林千鹿頭神社

今回は長野県松本市の神田千鹿頭神社(かんだ ちかとう-)と林千鹿頭神社(はやし ちかとう-)について。 神田千鹿頭神社と林千鹿頭神社は松本市街に面した小山の上に鎮座しています。 境内は、ひとつの敷地にふたつの集落の鎮守社が並立していて、最奥部には2棟…

【下諏訪町】諏訪大社下社春宮

今回は長野県下諏訪町の諏訪大社下社春宮(すわたいしゃ しもしゃ はるみや)について。 諏訪大社下社春宮は下諏訪町の市街地に鎮座しています。信濃国一宮である諏訪大社の4社に列する一社で、同町に鎮座する下社秋宮と対になる神社です。 創建や歴史について…

【山梨市】清白寺

今回は山梨県山梨市の清白寺(せいはくじ)について。 清白寺は笛吹川南岸の農園地帯に鎮座する臨済宗の寺院です。山号は海涌山。 創建は、1333年(正慶二年)または1351年(観応二年)とされます。『甲斐国志』(1814年成立)によると、足利尊氏によって開かれたと…

【諏訪市】諏訪大社上社本宮 前編(神楽殿、勅使殿、入口御門)

今回は長野県諏訪市の諏訪大社上社本宮(すわたいしゃ かみしゃ ほんみや)について。 諏訪大社上社本宮は諏訪市南端の山際の住宅地に鎮座しています。信濃国一宮である諏訪大社の4社の筆頭で、前宮(茅野市)とともに上社を構成しています。 創建は不明。『古事…

【富士吉田市】北口本宮冨士浅間神社 その1(参道、福地八幡社)

今回は山梨県富士吉田市の北口本宮冨士浅間神社(きたぐち ほんぐう ふじせんげん-)について。 北口本宮冨士浅間神社は富士登山道の吉田口の市街地に鎮座しています。 草創はヤマトタケルの時代とされ、東征の折に当地で富士山を遥拝したのが始まりらしいです…

【大町市】若一王子神社

今回は長野県大町市の若一王子神社(にゃくいちおうじ-)について。 若一王子神社は大町市の市街地に鎮座しています。 広い社叢の中には中信地方で唯一の三重塔があるだけでなく、桧皮葺の本殿や、観音堂などなど非常に見どころが多く、寺社好きならば必見の充…

【富岡市】妙義神社 後編(唐門、拝殿・幣殿・本殿)

今回も群馬県富岡市の妙義神社について。 前編では総門と波己曽社などについて述べました。 当記事では唐門と拝殿・幣殿・本殿などについて述べます。 随神門 波己曽社から参道に戻ると、参道の先に長大な石段があります。 石段の先には随神門。 三間一戸、八…

【甲府市】甲斐善光寺

今回は山梨県甲府市の甲斐善光寺(かいぜんこうじ)について。 甲斐善光寺は甲府市街の東部に鎮座している浄土宗の寺院で、山号は定額山。別名は甲府善光寺、甲州善光寺、甲府善光寺など。 川中島の戦いの折、武田信玄が信濃善光寺の別当(官吏)を甲府に移住さ…

【朝日村】光輪寺(薬師堂)

今回は長野県朝日村の光輪寺(こうりんじ)について。 光輪寺は西洗馬地区の山際に鎮座する高野山真言宗の寺院です。山号は青壺山。 創建は不明。寺伝によると、奈良時代に行基により開かれ、平安末期には源義仲(木曽義仲)が当寺を中興し戦勝祈願をしたとのこ…