世をひねる

甲信地方(山梨県と長野県)の寺院・神社建築を語る雑記。

【甲府市】甲斐善光寺 ~武田信玄の赤い善光寺~

今回は山梨県のマイナー観光地ということで、甲府市甲斐善光寺(かいぜんこうじ)について。

甲州善光寺(こうしゅう-)、甲府善光寺(こうふ-)という通称もあるようです。

 

甲斐善光寺は、川中島の戦いの折、武田信玄信濃善光寺別当(官吏)を甲府に移住させたことで開基された寺です。

武田信玄によって開基されただけあって、本堂は木造建築としては非常に大きい部類に入り、本家の信濃善光寺に匹敵する規模を誇ります。

 

甲斐善光寺の最寄り駅は酒折駅で、徒歩15分くらいの距離です。

バス停ならかいてらす前が最寄りのようです。

車で行く場合は、駐車場(40台程度、無料)があります。

 

境内や本堂は出入り自由ですが、内陣やお戒壇は宝物館と共通のチケットで500円になります。

 

今回は、酒折駅から散歩を兼ねて徒歩で行きました。

 

f:id:hineriman:20190228201157j:plain

山門の前。

車道が山門をよけるように屈曲しています。

 

f:id:hineriman:20190228201217j:plain

山門。額には信濃善光寺と同じ山号「定額山(じょうがくさん)」とあります。

この山門は江戸時代中期のものとのこと。

左右には仁王像が安置されていますが、光の加減のせいで上手く写真に写せませんでした...

 

f:id:hineriman:20190228201232j:plain

山門からのぞき見た本堂。

本堂も江戸時代中期に再建されたものだそうです。

再建に数十年を要したので、長い歳月を要する工事を指して「善光寺普請」という言葉が生まれたのだとか。

 

屋根は銅葺きで、丹塗りの赤い柱が印象的。

信濃善光寺と比べるとちょっと縦長に見える気がします。

 

f:id:hineriman:20190228201247j:plain

山門と本堂の間にある香炉。

信濃善光寺だと常に線香が燃えていて、その煙を浴びると何かしらの御利益があるのですが、甲斐善光寺の香炉には特にそういった御利益は無いっぽいです...

 

f:id:hineriman:20190228201301j:plain

正面から見た本堂。

この記事の写真では分かりにくいですが、善光寺特有の「撞木造り(しゅもくづくり)」になっています。周囲をぐるりと一周して屋根を観察してみると、棟がT字になっているのが観察できるので、来訪の際はぜひ側面の屋根も見てみて下さい。

 

f:id:hineriman:20190228201314j:plain

本堂の横手の鐘突き堂と梅の木。

甲府はちょうど梅が見頃で、花の撮影に夢中になるあまり、肝心の本堂側面の写真を取り忘れていたのでした...

 

f:id:hineriman:20190228201329j:plain

本堂の軒下から見えた富士山。

手前に山がそびえているため、見えるのは頭のほうだけです。

 

f:id:hineriman:20190228201348j:plain

最後に、本堂の軒下。

精緻な彫刻が目を引きますが、丹塗りの垂木(たるき)も見事。圧倒されます。

個人的に、甲斐善光寺はこのアングルがいちばん好き。

 

以上、甲斐善光寺でした。

土曜日の昼過ぎでもあまり混んでおらず閑静な雰囲気なので、都会の喧噪に疲れた時にゆっくり観光するのがお勧めです。

(訪問日2019/02/23)