世をひねる

甲信地方(山梨県と長野県)の寺院・神社建築を語る雑記。

【松本市】瘡守稲荷大明神と浄林寺 ~城下町の小さなカオス~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の瘡守稲荷大明神(かさもり いなり だいみょうじん)と浄林寺(じょうりんじ)について。

 

瘡守稲荷大明神と浄林寺は、松本駅から松本城へ向かう途中にあります。松本の市街を歩いて観光するなら、ちょっとした小ネタとして寄ってみる価値は大いにあるでしょう。

 

現地情報

・所在地:

 〒390-0811
 長野県松本市中央1-24

・アクセス:

 松本駅から徒歩10分程度

 松本ICから国道143号線で15分程度

・駐車場:なし

・営業時間:随時

・入場料:無料

・社務所:なし

・滞在時間:5分程度

 

瘡守稲荷大明神

松本市街の中心部を東西に走る“伊勢町通り”という目抜き通りから逸れ、女鳥羽川のほうへ向かうとこんな感じの境内が見えてきます。

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ご覧のとおり、いろんなものが狭い場所に密集しており、何がなんだか解らない状態になっております。

これが瘡守稲荷と浄林寺の境内です。

 

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お稲荷さんといったら赤い鳥居が並んだ参道。しかし、この稲荷は鳥居の大きさや形式が統一されていないので、よく言えばカオスな光景、悪く言えば雑然とした印象を受けます。

 

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参道、と言ってもせいぜい5メートルくらいですが、途中には手水舎があります。

極彩色に塗装されていてきれいなのですが、水が出ていません。しかも、参道は鳥居がほぼ隙間なく林立しているので、参道を外れて手水舎に行くことができません...

手水を使うにはいったん拝殿の前まで行き、参道の外に出て手水舎まで引き返してくる必要があります。大した距離じゃないから別にいいけど、どうしてこうなった...?

 

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拝殿は正面唐破風(からはふ)の切妻造り(平入)。

境内が狭いうえ、いろいろと物があるため、建物の全体図は撮れませんでした。

 

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拝所の様子。左右には、高さ1メートル近い張り子の狐(狛犬?)が控えていました。

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あと、参拝時に振るための綱が2本ありますが、写真左は鈴、右はなぜか鰐口(わにぐち)になっていました。

普通だったら神社は鈴、寺院は鰐口のはず... なぜこうなっているのかは謎。

 

浄林寺

続いて、瘡守稲荷と隣接する浄林寺の紹介に移ります。

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山門は瓦葺きの入母屋。

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垂木が二重になっているだけでなく、組物や虹梁もあります。

 

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こちらは鐘つき堂(鐘楼)。瓦葺きの入母屋で、市指定文化財です。

網が張ってあってほとんど見えないですが、軒下の彫刻は立川流(諏訪大社を造営した宮大工)の作。

本堂については、現代の建物のようなので割愛いたします。

 

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最後に、浄林寺のほうから見た瘡守稲荷神社。

瘡守稲荷神社はあともうひと押しあれば珍スポットに認定されてしまいそうな内容ですが、浄林寺の建物は200年くらいの歴史はあるようで、立川流のファンなら一見の価値ありです。

いずれにせよ、駅から城へ向かう道中、ちょっとした寄り道気分で行ける場所にあるので、散歩のついでにでも寄ってみて下さい。

 

以上、瘡守稲荷神社と浄林寺でした。

(訪問日2019/06/22)