今回は長野県下諏訪町の御作田神社(みさくだ-)について。
御作田神社(御作田社)は下社春宮と秋宮の中間、旧中山道の道沿いに鎮座しています。諏訪大社は上社・下社ともに、境内から距離のある場所に摂社末社がぽつんと建っていることが珍しくないですが、この御作田神社もそういった末社の1つです。
現地情報
所在地:〒393-0018長野県諏訪郡下諏訪町新町下3976(地図)
境内
境内の入り口。
街道に面した玉垣の近くでは水が湧いています。触れてみると、風呂のお湯より少しぬるいくらいの温度でした。
案内板には特に何も書いていないですが、コップが置かれており、ウェブで調べてみても長野県薬剤師会のお墨付きがあるので、飲んでも問題なさそうです。
鳥居をくぐって境内にはいると、すぐに小さな社殿があります。
社殿は、小規模な一間社流造(いっけんしゃ ながれづくり)。屋根は銅板葺、垂木は一軒、柱は角柱。かなり簡略化された造りをしています。
案内板によると諏訪大社下社の末社というあつかいなので、独立した神社ではありません。
社殿の向かって右側には、この神社の名前の由来になったと思われる斉田(さいでん)があります。訪問時はまだ5月だったので田はまだ水が張られておらず、ぺんぺん草(ナズナ)などの雑草が茂っていました。
毎年6月末日に「御田植神事」なるお祭りが行われるようで、そこで植えられた苗は、約1ヶ月後の8月1日には稲穂をつけ、下社に奉納されるようです。これは、「下社七不思議」の1つとのこと。
稲は、品種によっては生育の早さがちがいますが、1ヶ月で穂をつけるのは非常に早いです。参考までに書いておくと、甲信地方の田植えは6月上旬、稲刈りは10月上旬あたりです。
以上、御作田神社でした。
(訪問日2019/05/18)