今回は山梨県甲州市のの立正寺などについて。
大石宮(勝沼町綿塚)
勝沼町に入ってまず最初に見つけたのが、この大石宮(おおいしみや?)。
勝沼町には同名の神社があるようなので、区別のため“勝沼町綿塚”を付しておきます。
鳥居をくぐると瓦葺き入母屋の拝殿があります。
案内板はおろか社名が書かれた額も無く、詳細不明です。
裏手に回ってみると、質素な銅葺の一間社流造(いっけんしゃ ながれづくり)の本殿がありました。
背面。柱間が2つあるように見えますが、これは一間社でしょう。中央の丸い柱っぽいものは、たぶん床下や屋根まで通っていないと思います。こういう一間社はたまに見かけます。
なお、大石宮とは言いますが、付近に大岩のようなものはありませんでした。私の推測になりますが、同名の神社が別の場所にあるので、そこから分祀したものかも。
以上、大石宮でした。
飯縄神社
続いて、ちょっと変わった社殿配置をしている飯縄神社(いいづな-)について。
写真は神楽殿なのですが、この後方に本殿が配置されています。
奇妙に思って案内板を読んでみると、もともと拝殿だった建物を、壁と柱を取り払って現在の状態に改造したそうです。柱を減らしたせいで正面の桁間が異様に長くなっており、なんとなく不安を感じなくもないバランスになっています。
神楽殿内部の天井。
本殿は一間社流造(いっけんしゃ ながれづくり)。
案内板の解説には“彫刻は粗野な面が見られる”と書かれていました。
以上、飯縄神社でした。
立正寺
自転車で移動していると急なにわか雨に遭い、ちょうど立派な楼門の前を通りかかったので、しばらく雨宿りさせてもらうことにしました。
立正寺(りっしょうじ)という日蓮宗の寺院のようです。
本堂は瓦葺の入母屋。正面5間、奥行6間の大規模な建物になっています。
本堂の軒下。
組物から突き出た肘木や、海老虹梁のあたりで微妙な曲線を描いている垂木が格好良いです。
本堂内部。
蟇股や組物だけでなく、欄間の彫刻も手が込んでいます。
以上、立正寺でした。
(訪問日2019/04/27)