今回は長野県茅野市の尖石縄文考古館(とがりいし じょうもんこうこかん)について。
いきなり余談になりますが、文部科学省の調査(2015年10月)によると長野県には362件の美術館・博物館があり、この件数は全都道府県で堂々の1位です。また、人口あたりの件数でも1位となっています。
私自身、歴史系の博物館はそれなりの件数を見てきたと自負しているのですが、長野県に多数ある博物館の中でも、万人にお勧めできるのが尖石縄文考古館です。国宝の土偶2点はもちろん必見ですが、その他にも解説が充実しており、とても勉強になります。
現地情報
所在地 | 〒391-0213長野県茅野市豊平4734-132(地図) |
アクセス |
茅野駅からバス乗車20分、尖石縄文考古館前バス停下車 諏訪ICから車で25分 |
駐車場 | 50台(無料) |
営業時間 | 09:00-17:00(受付は16:30まで) |
入場料 | 500円 |
公式サイト | なし |
所要時間 | 40分程度 |
館内
尖石縄文考古館の玄関。館内は原則として写真撮影OKですが、他の博物館から借りている資料などは撮影禁止の標識がついているので、撮影前に確認をしておきましょう。それと、フラッシュの使用は控えましょう。
入館してすぐのところに、目玉である国宝“縄文のビーナス”と同じく国宝“仮面の女神”の展示室がありますが、それは最後ということでスルーします。
館内には縄文土器の見所や考察について解りやすく解説されています。
それに加え、尖石遺跡の発掘調査をほぼ独力で始め、尖石縄文考古館の初代館長を務めた宮坂英弌(みやさか ふさかず)氏の功績についてのパネルも展示されています。
体験コーナー。有料の体験教室(土偶・土鈴作りなど)もありますが、こちらはセルフになっていて自由に遊べます。
館内の紹介はだいたい済んだので、ここから国宝の土偶に参ります。
縄文のビーナス。1986年出土。
土偶というものは大抵はどこかしらが破損している(わざと壊しているらしい)のですが、この縄文のビーナスは完全な状態で出土しており、とても貴重とのこと。
背中側は意外にもプレーンな造形をしています。
仮面の女神。2000年出土。2014年に国宝に指定されました。
内部は中空になっており、右足が人為的に壊された状態で出土したとのこと。
胴体から腕にかけて筋状の模様がついていますが、これは服を表現したものでしょうか?
私自身、考古学については全く知識がないですが、それでも国宝の土偶の造形のセンスは抜きん出ていると思います。それに、2つの国宝を一度に拝める場所は甲信地方ではここくらいしかありません。
ここに来るのは2度目で、今回は一人での訪問でしたが、尖石縄文考古館は家族と来たときも一人で来た今回も、楽しく見学することができました。
以上、尖石縄文考古館でした。
(訪問日2019/04/30)