世をひねる

甲信地方(山梨県と長野県)の寺院・神社建築を語る雑記。

【笛吹市】浅間神社 ~摩羅不思議な甲斐国一宮~

今回は山梨県の観光地ということで、笛吹市の浅間神社(あさま-)について。“一宮浅間神社”(いちのみやあさま-)という通称もあるようですが、市川三郷町の一宮浅間神社(いちのみやせんげん-)と間違えないよう注意。

 

当ブログではすでに“浅間”を冠する神社を幾つか紹介していますが、いずれも“せんげん”と読むものでした。山梨県で最も格の高いとされる甲斐国一宮も“浅間”を社名に冠するのですが、なぜかここは“あさま”と読むようです。別に変な読みかたではないものの、一宮だけ読みが異なるというのは妙な感じがしますね。なぜなのかは謎です。

 

浅間神社へのアクセスは最寄りの山梨市駅から徒歩1時間程度。

駐車場は境内の南側に30台分くらいあります。国道20号線沿いに立っている大鳥居をくぐった先にあるので、わかりやすいです。

 

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国道20号線を折れた先にある鳥居。浅間神社は両部鳥居が多い傾向にあると思うのですが、ここは普通の2本足のものです。

 

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随神門。浅間神社なので祭神はコノハナノサクヤで、それをあしらった絵馬が門の裏など境内の各所に掛けられていました。

 

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手水社。一宮のだけあってちゃんと水が出ています。

 

続いて拝殿・本殿と行きたいところですが、気になるモノを見つけたのでこちらを先に語って行くとしましょう。

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陰陽石、とのこと。これが一体ナニを意味するのかは、お察し下さい。ご家族で浅間神社を参拝の際は、お子さんに「これなあに?」と聞かれたときの返答を予め用意しておくことをおすすめ致します。

右の屹立する石には、ご丁寧にタマが2つ添えられています。石棒とか柱状の岩を男根に見立てて信仰するのは別に珍しくもないことですが、タマまで置いてあるのは初めて見ました。甲府盆地一帯には球形の石を信仰する文化(丸石神という)がありますが、もしかしたら何かしらの関係があるかも...?

左にある割れ目と豆のある石については、私は実物を見たことがないのでノーコメント。

 

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こちらは子持石、とのこと。先述の陰陽石のせいで、もう男根にしか見えません。

それにしても、女神を祀る神社なのに男の象徴ばっかりで良いのでしょうか...?

 

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さて、真面目な解説に戻りましょうか。こちらは神楽殿ですが、なかなか大規模なものだと思います。2m近い高床で、全方向が吹き放ち。

神楽殿の前など境内の各所で吊されている絵馬は、多くが子宝・安産を祈願したものでした。

 

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拝殿。わざと斜めから撮ったわけではなく、参道に対して正面が直交しているのでこのような写真になりました。参道は南北に伸びているのですが、拝殿・本殿は東向き。

もしかしたら富士山の方を向いている...? と考えたのですが、地図を調べても全く見当ちがいの方角でした。

それにしてもこの神社は不可解なことが多いですね...

 

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拝殿は銅葺き、平入の入母屋で、唐破風(からはふ)付き。蟇股(かえるまた)が縦に2つ並んでいました。

 

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さて、いつものように裏手に回って本殿を眺めてみましょう。
写真は本殿の真後ろ。平入の銅葺き屋根で、柱間が三間あるのは確かですが、様式は入母屋っぽい?

 

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南側側面から見た図。向拝付きの入母屋ですね。ほか、建築様式について特筆するほどのことはなさそうです。

 

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本殿南側をうろうろしていると案内板を見つけました。社殿についての解説を期待して読んでみたのですが、写真中央に写っている“夫婦梅”なる木の解説でした。

夫婦杉ならどこにでもありますが、“夫婦梅”は初めて聞いたかも。どうせ二股の木なんだろうな...と思いきや、そうではないみたいです。この梅は1つの花に2つの実をつける珍種なのだとか。

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そしてこちらが夫婦梅の実。どう見てもタマ○ンです。ありがとうございました。

なぜこの神社は陰部に関するものばっかりなんだ...?

 

とはいえ境内の絵馬を見てみると、これから生まれてくる子供の健康とか不妊治療の成功とかを祈願した人のものが目立ちました。境内に多数ある陰部をかたどった石も、そういった人たちが藁にもすがる想いで奉納したのでしょうか。

そう考えると、笑って茶化すのは失礼なのかも...?

 

以上、浅間神社でした。

(訪問日2019/04/27)