当ブログでは自動車や電車を利用して寺社を周っていますが、電車と徒歩で寺社巡りをしていると半日近く歩き通しということがザラにあり、その度に「自転車を持ってこれたらなぁ...」と思っていました。
そこで、電車に無理なく持ち込める自転車を調べたところ、DAHON(ダホン)のK3(ケースリー)という機種が非常に輪行しやすく、費用対効果が高いことが解りました。通販でも買えるようでしたが実物を見てみたいので、DAHONを取り扱っているショップに下見に行った結果、そこで見せて貰ったK3が欲しくて仕方なくなり、翌日そのショップに再訪して購入してしまいました。
購入後、ひとまず慣らしのために諏訪湖を1周し、翌週はK3を電車の中に持ち込んで帰省しつつ長野を観光してきました。まだ50kmほどしか走行していないですが、我ながら素晴らしい買物だったと思っているので、K3やその他の折りたたみ自転車の購入を考えている人のためにレビューを書いてみようと思います。
DAHON K3の基本情報
K3の基本情報は以下の通りです。
・定価 82,000円(税別)
・カラー 赤&黒、白&黒、黄&黒、青&黒の全4種
・タイヤ 14インチ 仏式バルブ
・変速機 外装3段
・総重量 8.6kg(実測値)
・折畳み寸法 700×650×300mm(実測値)
・適正身長 1.5~1.8m
・耐荷重 75kg
・その他 ベルと反射板が付属
折りたたみ寸法の実測と、折りたたみのコツについてはこちらを御参照下さい。
まず注意して貰いたいのは適正身長と耐荷重ですね。適正身長が1.5~1.8mなので、小柄な方には向きません。また、耐荷重も75kgなので、ある程度は痩せている人でないと乗れません。
注目して欲しいのは総重量が8.6kgという軽さであることと、この軽さにもかかわらず変速が搭載されていることです。私の知る限りでは、変速のある機種の中ではK3が最も軽いです。カタログ値の重量は7.8kgとのことですが、体重計で実測したところ8.6kgでした。これは、カタログ値ではペダルなどの重さが入っていないせいです。
折りたたむと上の写真のようになります。参考までに、30cm定規を添えてみました。
折りたたみ自転車を検討する上で最も気になるのは折り畳んだときの寸法ですが、私の実測だと700×650×300mmでした。ブロンプトンと比べると数センチ大きいですが、折りたたみ自転車の中でも非常に小さい部類に入るでしょう。このサイズは、旅行によく使われるスーツケースにも入る大きさです。よって、電車に持ち込んでもそんなに邪魔になりません。
折りたたみと展開に要する時間は、私がゆっくりめに作業しても40秒くらいです。買ってまだ間もないので、経験と回数を積めばもっと早く作業できるようになると思います。
長所と短所
長所
・コンパクトで輪行しやすい
・折りたたみが簡単
・軽くて持ち運びしやすい
・加減速と小回りに優れる
・性能の割に安価
短所
・ハンドルが敏感で、直進安定性に欠ける
・路面の凹凸に弱い
・速度があまり出ず、長距離走行にも不向き
・見た目が独特で、注目を集めてしまうかも
・修理時、部品の入手性に劣る
・ねじ込み式のポンプが必要
どんな人におすすめか
・小さく畳める自転車が欲しい
・気軽に、無理なく輪行したい
・上記2点を満たしつつも、ある程度の走行性能も欲しい
総括
結論を言うと、折りたたみ自転車の購入を考えているなら、費用対効果(コスパ)が非常に高いK3は買いです。ブロンプトン取扱店が近所にない場合は、第一候補として考えて良いでしょう。上に挙げた短所のほとんどは、ミニベロ(小径車)と折りたたみ自転車に共通する項目であり、K3に限った話ではありません。
見知らぬ土地まで電車で行き、自転車であちこち寄り道しながらゆっくりと寺社を巡る。徒歩や自動車、ロードバイクではちょっと難しいことですが、K3では驚くほど快適かつ気軽にできます。
なお、購入をご検討のかたは、なるべく実物を見て店頭で購入することをおすすめします。K3は折りたたみ自転車のため独自のパーツが多く、部品の調達ルートがないと修理が難しいためです。通販だと数千円ほど割引されているようですが、長く使うことを考えるのなら、修理の腕に自信のないかたは店頭で購入するのが無難です。
半年使ってみた感想(2019/11/1追記)
購入から半年ほど経ち、電車や自家用車で十数回ほど輪行したので追記。
上記の「長所と短所」で短所を6つほど挙げましたが、うち4つは乗りかた・使いかたしだいで克服できることがわかったので、解決法を以下に記します。
・ハンドルが敏感で、直進安定性に欠ける
→乗っているうちに慣れます
初めて乗ったときはハンドルが敏感すぎて「えらいものを買ってしまった...」と思いかけましたが、毎週のように乗っていたら1ヶ月足らずで慣れました。今は片手運転も余裕です。
K3に慣れてから普通のチャリンコに乗ると、操作性の鈍重さにビビると思います。
・路面の凹凸に弱い
→デコボコの路面は走らなければいい
そもそもK3はオフロードを走るような自転車じゃないです。路面の状況を見て、状況しだいで降りて歩くなりしましょう。この辺の判断も、一種の運転テクニックなのではないでしょうか。
・速度があまり出ず、長距離走行にも不向き
→遠くに行きたいなら輪行で距離を稼げ
K3はスピードを求める人が買うような自転車じゃないです。遠くに行きたいなら、輪行するなり車載するなりして距離を稼ぎましょう。そのための折りたたみ自転車です。
・見た目が独特で、注目を集めてしまうかも
→そのうち慣れる
これは人によって感じかたがちがうので何とも言えないですが、私はすぐ慣れました。
K3を肩にかついで歩道橋をわたっていると「なんだこいつ?!」みたいな目で見られますが、慣れればこうした視線も楽しめるようになるはず...?
ただし、信号無視とか逆走(車道の右端を走る)とかをすると、確実に悪い意味で目立つので、当然のことですがくれぐれもルールは遵守してください!
以上、DAHON K3のレビューでした。