世をひねる

甲信地方(山梨県と長野県)の寺院・神社建築を語る雑記。

【富士河口湖町】無戸室浅間神社と船津胎内樹型 ~神社の中は総延長70mの激狭洞窟~

今回は山梨県のマイナー観光地ということで、無戸室浅間神社(むつむろせんげん-)と船津胎内樹形(ふなつたいないじゅけい)について。

 

当ブログでは、寺社を建築様式の観点から語って行くのが方針でありますが、やはり日常生活では耳慣れない用語を連発するような記事ばかりだと、読んでいて疲れるのではと思います。

そういうわけで今回は、建築うんぬんとか関係なしに楽しめる神社として、無戸室浅間神社(別名:胎内神社)を紹介いたします。

 無戸室浅間神社と船津胎内樹形へのアクセスは河口湖駅から徒歩50分くらいです。

駐車場は境内の近くに5台分くらいあり、参拝者は無料。

 

車で行く場合は、“船津胎内樹型”で検索したほうがカーナビでヒットしやすいです。

 

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まず、胎内樹型とは何ぞやという話です。富士山が今まで何度も噴火を繰り返してきていることは御存知と思いますが、流れ出したマグマに倒木が飲み込まれ、マグマの熱で倒木が燃え尽きるとその跡が円筒形の洞窟として残りました。これが胎内樹型です。

そして船津胎内樹型では、複数の木が折り重なった状態で胎内樹型が成形されたため、洞窟の長さは総延長70mにも及びます。

 

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こちらが無戸室浅間神社の社殿と鳥居です。社殿は唐破風付きですが寄せ棟のスレート(トタン)屋根。

社殿でお参りするだけなら無料ですが、内部の洞窟は拝観料200円になります。社殿の右のほうへ行くと河口湖フィールドセンターという施設があるので、そこで拝観をお願いし、料金を払いましょう。拝観受付は、09:00~17:00です。

 

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河口湖フィールドセンターで拝観をお願いすると、受付の方が丁寧かつ詳細な説明をしてくれます。私の説明よりも正確でわかりやすいですし、洞窟内部の見所や拝観時の注意点なども事細かに教えてくれるので、よく聞いておくように!

上の写真は、フィールドセンター館内にあった歴史資料です。江戸時代、電気も懐中電灯も無い頃から洞窟内への参拝が行われていたとのこと。

 

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無戸室神社の社殿に戻ってきました。洞窟に入る前に、ここで洞内での安全を祈願して行くと良いかもしれません。

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賽銭箱の奥には、洞窟の入り口が開いています。

 

入洞の前に注意事項を書いておくと、洞窟内部では足下に注意するだけでなく、天井が低くて体を屈めないと入れない箇所がほとんどですので頭上にも注意が必要です。また、ほとんどの箇所ですれちがい困難なので、他の拝観者が居る場合は配慮を忘れないように。

服装については、運動靴を履き、多少は汚れてもかまわない服で入るようにしましょう。鞄や荷物は確実に邪魔になるので、車の中に置いてくるかフィールドセンターに預かってもらいましょう。あと、這って進むことになる箇所もあるので、軍手があると良いです。

 

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洞窟の中。内部は電灯がありますが、それでもちょっと暗いです。なお、途中に分岐点が1カ所あるので見逃さないように注意。

 

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分岐点の近くにあった溶岩。ややグロし。

 

 

分岐した先は“母の胎内”という呼び名のついた細くまっすぐな穴になっています。ここは高さが1mくらいしかないので、両手を突いて這いながら進む形になります。

この先は行き止まりな上、当然ながらすれちがい不可能ですので、混雑時は自重したほうが良いかも。

 

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ここが一番狭い箇所。私(1.7m 60kg)でも通過にちょっと難儀したので、大柄な方や肥満気味の方は要注意。

 

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最奥に到着すると、2本の脚でまっすぐ立てるだけの空間があり、ようやく一息つけます。広さは1畳くらいで、とても広いとは言えないですが。

石仏がありましたが、手の組み方からし大日如来です。ここは浅間神社なのでコノハナノサクヤが祀られているはずですが、突っ込むのは止しましょう... たぶん、浅間大菩薩というものですね。

 

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“母の胎内”を引き返し、次は順路の“父の胎内”へ。こちらは底が掘り下げられているので、比較的歩きやすいです。

 

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天井。なぜか平らになっています。

 

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そして出口。船津胎内樹型の洞窟は総延長70mとのことですが、その何倍もの長さがあったように感じました。拝観に要した時間は、10分とちょっとといったところです。

 

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洞窟の出口を外から見た図。先ほどの社殿の左手側に出てきます。これにて拝観は終了。

フィールドセンターの受付の方いわく、「空いているときは2周、3周、あるいはそれ以上まわってくれても構わないですよ!」とのことですが、さすがに2周するほどの気力はありません...

 

以上、無戸室浅間神社と船津胎内樹型でした。

(訪問日2019/03/30)