今回は群馬県の観光地ということで水澤寺(みずさわでら)について。観音菩薩が本尊であることから水澤観音(みずさわ-)の別名もあります。
私はここをマイナー観光地だと思って行ったのですが、行ってみると予想以上に込んでいて、実際はわりとメジャーなところだったようです。
水澤寺は、群馬県の主要観光地である伊香保温泉に程近い距離にあります。私が来訪したのは平日の昼頃だったのですが、ひっきりなしに観光客が出入りしていて少々雑多な印象を受けました。高齢者が多かったところから察するに、温泉の宿泊客でしょうか。立派なお寺ではありますが境内はそこまで広いわけではないので、けっこうな人口密度でした...
まあ、私は極度に人混みが嫌いな人間のだけで、人によってはこれくらいの混み方が落ち着くと言う方も居るかもしれません。
それはさておき、本題に入るとしましょう。
水澤寺へのアクセスは水澤観音バス停が最寄りです。
駐車場は境内の下に約10台分、境内の裏手には100台は優に入る大型駐車所があり、どちらも無料。
私は高崎の長谷寺のほうから登ってきたので、下にある小さい方の駐車場を利用しました。
手水舎と仁王門。扁額には山号、「五徳山」と書かれていました。
五徳というと鍋ややかんを置く台を連想しそうになりますが、ここで言う五徳は儒教の用語のほうでしょう。
観音堂。内部はいかにも群馬の寺社らしく、彫刻や天井画が施されています。
そしてこの記事の目玉であり、この日の最大の目当てだった六角二重塔がこちら。本堂のすぐ右手にあります。
ただの二重塔として見ても立派なものであるのは間違いないですが、注目していただきたいのは1階部分です。
1階部分が輪蔵(※註1参照)になっており、観光客が自由に回転させることができるのです。
この輪蔵は、逆時計回りに3回転させるよう指示があります。
※註1 輪蔵(りんぞう) : 仏教寺院にある回転式の書棚。これを回転させると、中に納められたお経を全て読んだのと同じ功徳が得られるとされる。
団体の観光客がはけた時を狙い、私も賽銭を入れてから輪蔵を回してみました。最初はちょっと重いですが、ベアリングが利いているのか1人だけの力でもするすると回転し、いったん慣性がつくとほとんど力をかけなくても惰性で回っていきます。3回転させたあと、順番待ちしていた人のために輪蔵を止めようとしたのですが、停止させるのがちょっと大変でした。
公園の回転遊具みたく、勢いよく回しすぎるとちょっと危険な感じがするので、輪蔵を回すときは気をつけましょう。
六角形の輪蔵には六地蔵が置かれています。
回しているときに思ったのですが、これって、回している人は六地蔵を一度に拝むことができないですよね... この六地蔵を一度に拝めるのは、他人が回しているところを端で見ている人だけです。
もしかして、この輪蔵は「他人が回しているのをを見る」ためのもの...? 要するに、私は意図せず、他の観光客の方々のために輪蔵を回していたのかも? だとすると、一杯食わされましたね。
余談になりますが、一杯食う、というと、この辺りはうどんが名物ですね。なお、信州民の私は生粋のそば派なので、他人の奢りでもない限りうどんを食べようとは思わないです。
以上、水澤寺でした。
(訪問日2019/03/01)