甲信寺社宝鑑

甲信地方の寺院・神社建築を語る雑記。

鎌倉時代

【上田市】常楽寺

今回は長野県上田市の常楽寺(じょうらくじ)について。 常楽寺は別所温泉の山際に鎮座する天台宗の寺院です。山号は金剛山。 創建については、鎌倉時代に円仁(慈覚大師)によって開基されたといわれ、当時「信州の学海」とまで呼ばれた塩田平の中枢をなす寺院…

【多治見市】永保寺 前編(庭園と観音堂)

今回は岐阜県多治見市の永保寺(えいほうじ)について。 永保寺は多治見市街の高台に鎮座する臨済宗の寺院です。山号は虎渓山。 創建は鎌倉後期の1313年で、多数の庭園を設計したことで知られる夢窓疎石によって開基されました。境内については鎌倉後期と室町…

【大桑村】白山神社と池口寺

今回は長野県大桑村の白山神社(はくさん-)と池口寺(ちこうじ)について。 白山神社 所在地:〒399-5501長野県木曽郡大桑村殿1755(地図) 白山神社(はくさん-)は木曽川西岸の斜面の山林に鎮座しています。 創建は不明。社殿については本殿など4棟が国指定重要文…

【青木村】大法寺

今回は長野県青木村の大法寺(だいほうじ)について。 大法寺は青木村の北東部にある山際の集落に鎮座している天台宗の寺院です。山号は一乗山。 開基は奈良時代と伝えられ、信州でも屈指の古刹の1つ。境内の最奥部には国宝に指定されている三重塔があり、その…

【上田市】安楽寺 後編(八角三重塔など)

今回も長野県上田市の安楽寺について。 前編では本堂などの伽藍について紹介・解説しました。 当記事では国宝の八角三重塔 などについて解説していきます。 経蔵と傅芳堂 国宝の八角三重塔のある場所へ行くには、本堂の左手にある拝観受付を通って階段の斜面…

【小諸市】布引観音(釈尊寺)

今回は長野県小諸市の布引観音(ぬのびきかんのん)釈尊寺(しゃくそんじ)について。 布引観音は小諸市・東御市の境界近くにあり、すぐ北側を千曲川が流れています。 伽藍は崖の上の険しい地形にあり、とくに観音堂は岩壁に引っかかるようにして建つ独特の景観と…