江戸後期
今回は神奈川県鎌倉市の円覚寺(えんがくじ)について。 円覚寺は市北部の丘陵に鎮座する臨済宗円覚寺派の大本山。山号は瑞鹿山。 建長寺に次いで、鎌倉五山の第2位に列しています。 創建は1282年(弘安五年)。元寇の戦死者を弔うため、8代執権・北条時宗の発願…
今回は滋賀県豊郷町の阿自岐神社(あじき-)について。 阿自岐神社は国道8号沿線の集落に鎮座しています。 創建は不明。伝承によると上古の時代、当地に住んだ渡来人が創建し、境内周辺の庭園を造ったとのこと。当社は『延喜式』に「味耜高彦根」(あじすきたか…
今回は滋賀県東近江市の五箇神社(ごか-)について。 五箇神社は近江商人の町として知られる五個荘の集落に鎮座しています。 創建は不明。当初は2棟の本殿が並立していたらしいですが、天正年間(1573-1592)に兵火で焼失し、文禄年間(1592-1596)に本殿を1棟に合…
今回は神奈川県鎌倉市の本覚寺(ほんがくじ)について。 本覚寺は鎌倉の中心市街に鎮座する日蓮宗の本山です。山号は妙厳山。 前身となった夷堂は、鎌倉幕府が開かれるときに裏鬼門の鎮護として建立されたといわれます。当初の夷堂は天台宗寺院の伽藍だったよ…
今回も神奈川県鎌倉市の建長寺について。 前編では山門、鐘楼などについて述べました。 当記事では仏殿、法堂、唐門などについて述べます。 仏殿 三門の先には、当寺の本堂に相当する仏殿が鎮座しています。 桁行3間・梁間3間、一重、裳階付、寄棟、裳階正面…
今回も東京都台東区の寛永寺について。 前編ではアクセス情報および清水堂、五重塔、十輪院宝蔵について述べました。 当記事では根本中堂(本堂)、常憲院勅額門、厳有院勅額門、旧本坊表門について述べます。 根本中堂(本堂) 所在地:110-0002東京都台東区上…
今回は東京都台東区の寛永寺(かんえいじ)について。 寛永寺は上野公園の一画に鎮座する天台宗の関東総本山です。山号は東叡山。 創建は1625年(寛永二年)。3代将軍・徳川家光の命を受けた天海によって、江戸城の鬼門の鎮護として開かれました。比叡山延暦寺に…
今回は岩手県盛岡市の報恩寺( ほうおんじ)について。 報恩寺は盛岡市街の北東に鎮座する曹洞宗の寺院です。山号は瑞鳩峰山。 創建は1394年(応永元年)で、南部守行によって三戸郡(現在の青森県)に開かれたとのこと。江戸初期の南部氏の盛岡移転にともない、当…
今回は東京都八王子市の広園寺(こうおんじ)について。 広園寺(廣園寺)は住宅地に鎮座する臨済宗南禅寺派の寺院です。正式な寺号は廣園禅寺。山号は兜卒山。 創建は諸説あり不明。室町前期に大江氏によって開かれたようです。『新編武蔵風土記稿』によると138…
今回も奈良県奈良市の興福寺について。 前編では五重塔、東金堂、中金堂などについて述べました。 当記事では南円堂、北円堂、三重塔について述べます。 南円堂 中金堂の前を通って境内西側へ向かうと、南円堂(なんえんどう)が東向きに鎮座しています。堂内…
今回も長野県諏訪市の諏訪大社上社本宮について。 前編では神楽殿、勅使殿、入口御門について述べました。 当記事では拝殿などの社殿について述べます。 摂末社遥拝所 布橋を通って拝殿へ向かうと、途中の左手に摂末社遥拝所が北面しています。 この社殿は、…
今回も長野県千曲市の武水別神社について。 前編では高良社などの境内社について述べました。 当記事では拝殿と本殿について述べます。 拝殿 勅使殿の後方には拝殿があります。 神楽殿のような外観をしていますが、立札に「拝殿」と書かれています。 梁間3間…
今回は長野県須坂市の普願寺(ふがんじ)について。 普願寺は須坂市街東部に鎮座する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は大岩山。 創建は1247年(宝治元年)。堅阿坊信性によって武蔵国秩父郡の大岩という場所に「大岩山普願寺」として開かれました。寺号は1314…
今回は長野県須坂市の浄運寺(じょううんじ)について。 浄運寺は須坂長野東ICの近くの集落に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は井上山。 創建は1213年(建保二年)とされ、当地を領した源氏の井上氏の発願を受けて開かれたとのこと。開山は法然の直弟子・角張で…
今回は奈良県奈良市の氷室神社(ひむろ-)について。 氷室神社は市街地東端の東大寺入口に鎮座しています。 創建は社伝によると710年(和銅三年)、春日山に氷の神を祀ったのが始まりで、当社から平城京へ氷を上納していたとのこと。860年(貞観二年)に現在地へ移…
今回は大阪府大阪市の住吉大社(すみよし たいしゃ)について。 住吉大社は住吉区の市街地に鎮座している摂津国一宮です。 創建は諸説ありますが不明。文献史料上の初見は『日本書紀』で、686年(朱鳥元年)の記事に当社が出現します。平安期の『延喜式』には「…
今回は大阪府藤井寺市の葛井寺(ふじいでら)について。 葛井寺は市の中心部に鎮座する真言宗御室派の寺院です。山号は紫雲山。別名は藤井寺、剛琳寺。 創建は寺伝によると725年、聖武天皇の命を受けた行基によって開かれたとのこと。葛井氏の氏寺として開かれ…
今回は奈良県大和高田市の専立寺(せんりゅうじ)について。 専立寺は大和高田の中心市街地に鎮座する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は如意山。別名は高田御坊。 創建は1600年(慶長五年)。大和国内における本願寺派の拠点のひとつとして隆盛し、周辺は寺内…
今回は山梨県北杜市の海岸寺(かいがんじ)について。 海岸寺は旧須玉町の山間に鎮座する臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は津金山。 創建は寺伝によれば717年(養老元年)で、行基によって草創されたとのこと。平安末期には源義光(新羅三郎)ら武田氏の庇護を受け…
今回は長野県諏訪市の善光寺(ぜんこうじ)について。 善光寺は市西部の山際の集落に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は松尾山。 長野県に3件ある善光寺のひとつ。通称は諏訪善光寺。 創建は不明。伝承によると本田善光の開基で、本尊の善光寺如来を坐光…
今回も三重県津市の専修寺について。 その1では唐門と山門について、 その2では如来堂と御影堂について述べました。 当記事では通天橋や御廟などの伽藍について述べます。 通天橋 如来堂と御影堂のあいだは、通天橋という渡り廊下によってつながれています。…
今回は三重県津市の専修寺(せんじゅじ)について。 専修寺は市北部に鎮座する真宗高田派の寺院です。山号は高田山。通称は本山専修寺、一身田専修寺(いしんでん せんじゅじ)。 創建は室町後期の文明年間(1469-1487)。当寺の前身である本寺専修寺(栃木県真岡市…
今回も滋賀県大津市の園城寺について。 その1では仁王門、食堂、金堂について、 その2では閼伽井屋、一切経蔵、塔婆などについて述べました。 当記事では微妙寺、毘沙門堂、観音堂、護法善神堂などについて述べます。 微妙寺 境内南側には、園城寺の別所(境…
今回も滋賀県大津市の園城寺について。 その1では仁王門、食堂、金堂について述べました。 当記事では閼伽井屋、一切経蔵、塔婆などについて述べます。 鐘楼(三井の晩鐘) 金堂向かって右手前には鐘楼があります。 切妻、檜皮葺。 1602年(慶長七年)造営。国指…
今回は富山県高岡市の瑞龍寺(ずいりゅうじ)について。 瑞龍寺は高岡市の中心部に鎮座している曹洞宗の寺院です。山号は高岡山。 創建は1614年(慶長十九年)。加賀藩2代目・前田利長が金沢に開いた宝円寺(法円寺)という寺院を、3代目・前田利常が当地に移転して…
今回は長野県小布施町の玄照寺(げんしょうじ)について。 玄照寺は市街地南西部の集落に鎮座している曹洞宗の寺院です。山号は陽光山。 前身は臨済宗・随光寺という寺院で、創建は不明ですが室町末期の戦乱で大きく衰退しています。現在の宗派・寺号となったの…
今回は静岡県磐田市の淡海国玉神社(おうみ くにたま-)について。 淡海国玉神社は磐田市街にある旧中仙道・見附宿に鎮座しています。 創建は不明。『延喜式』に記載された式内社のひとつで、平安期には確立されていたようです。以降、見附(磐田市見付)には国府…
今回は愛知県名古屋市の建中寺(けんちゅうじ)について。 建中寺は東区の市街地に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は徳興山。 創建は1651年(慶安四年)。尾張藩2代目・徳川光友によって尾張徳川家の菩提寺として開かれ、多数の塔頭や末寺を持つ大寺院だったよう…
今回は愛知県名古屋市の笠覆寺(りゅうふくじ)について。 笠覆寺は南区の住宅地に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は天林山。通称は笠寺観音(かさでらかんのん)。 創建は寺伝によると733年で、善光という僧侶が流木から彫った観音像を祀ったのが草創。そ…
今回は愛知県名古屋市の興正寺(こうしょうじ)について。 興正寺は昭和区の市街地にある丘陵に鎮座する真言宗の寺院です。山号は八事山。 創建は1686年(貞享三年)。御三家の尾張徳川家からの崇敬を受けて発展しています。 広大な境内には多数の伽藍が建ってい…