世をひねる

甲信地方(山梨県と長野県)の寺院・神社建築を語る雑記。

長野県(中信)

【木曽町】熊野神社 ~木曽随一の規模を誇る三間社~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、木曽町の熊野神社(くまの-)について。 熊野神社は信州を代表する名峰・御岳山のふもと、開田高原に鎮座しています。 国道から外れた場所にあって全く目立たない神社ですが、木曽地方では数少ない三間社の本殿があ…

【松本市】田村堂と波多神社 ~廃仏毀釈の餌食となった「信濃日光」の残滓~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の田村堂(たむらどう)と波多神社(はた-)について。 田村堂と波多神社は、松本市波田の山際に鎮座しています。松本市街から上高地へ向かう途中の道沿いに「重要文化財 田村堂」と書かれた案内板があるので、…

【麻績村】麻績神明宮 ~貴重かつ大規模な江戸期の神明造~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、麻績村の麻績神明宮(おみ しんめいぐう)について。 麻績神明宮は麻績村の盆地の山際に鎮座しており、江戸時代に建立された神明造(しんめいづくり)の本殿を鑑賞することができます。 長野県内には神明造の本殿がい…

【筑北村】刈谷沢神明宮 ~私選・信州最恐スポット(※心霊要素はありません)~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、筑北村の刈谷沢神明宮(かりやさわ しんめいぐう)について。 刈谷沢神明宮は、国道403号線を折れた先にある集落の奥に鎮座しています。古来よりこの近辺の地域は伊勢に神饌(農産物や山の幸)を献上していたため、伊…

【山形村】清水寺 ~開基は奈良時代! 孤高の深山に佇む伽藍~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、山形村の清水寺(きよみずでら)について。 清水寺は山形村の山中の非常に深い場所にあります。 寺伝によると行基が西暦729年に開基したと伝えられ、もともとこの寺にあった観音像を坂上田村麻呂が京都に移したのが…

【松本市】三神社(波田) ~諏訪大社を彷彿とさせる拝殿の裏には~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市波田の三神社(さん-)について。 三神社は松本市から上高地へ向かう途中の道沿いに鎮座しています。それなりの広さの社叢がうっそうと茂っているので、見逃すことはまずないでしょう。 社殿も広い社叢に見劣…

【松本市】大宮熱田神社 ~地味だけど個性派な室町時代の本殿~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の大宮熱田神社(おおみやあつた-)について。 大宮熱田神社は松本盆地の西の端のほうに鎮座しており、文字通り名古屋の熱田神宮の祭神を合祀しています。アクセス良好とは言いがたい場所ではありますが、国…

【松本市】八坂神社(里山辺) ~希少な茅葺きの三間社本殿~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の八坂神社(やさか-)について。市内には同名の神社があるので、区別のために所在地の里山辺を付しておきます。 八坂神社(里山辺)は松本駅から東へ3kmほどの場所に鎮座しており、表題のとおり本殿は茅(かや)…

【塩尻市】伊夜彦神社 ~小規模ながら見応え抜群の一間社流造~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、塩尻市の伊夜彦神社(いやひこ-)について。 伊夜彦神社は、塩尻市を代表する名所である平出遺跡や平出の泉のすぐ近くの集落の中に鎮座しています。 見所はやはり彫刻で、諏訪大社上社本宮を造営したことで知られる…

【塩尻市】三嶽神社 ~本殿の床板の張りかたに注目~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、塩尻市の三嶽神社(みたけ-)について。 三嶽神社は塩尻-辰野間の路線(いわゆる大八回り)と中央本線に挟まれた集落の端に鎮座しています。猿田彦が祀られているため、交通安全の神社として信仰されているようです。…

【松本市】神田千鹿頭神社と林千鹿頭神社 ~2つの集落の氏神が同居する~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の千鹿頭神社(ちかとう-)について。 神田千鹿頭神社と林千鹿頭神社は松本の郊外に鎮座している神社です。両者とも村の鎮守といった感じで、2つの本殿が隣り合って建ち、境内を共有しています。しかしその割…

【松本市】須々岐水神社 ~変種のススキが御神体?~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の須々岐水神社(すすきがわ-)について。 須々岐水神社(須須岐水、薄川とも表記する)は松本城の2kmほど東に鎮座する神社です。「お船祭り」というお祭りに使う山車は長野県宝に指定されていますが、当記事で…

【松本市】瘡守稲荷大明神と浄林寺 ~城下町の小さなカオス~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の瘡守稲荷大明神(かさもり いなり だいみょうじん)と浄林寺(じょうりんじ)について。 瘡守稲荷大明神と浄林寺は、松本駅から松本城へ向かう途中にあります。松本の市街を歩いて観光するなら、ちょっとした…

【松本市】沙田神社 ~三の宮ならぬ“産の宮”~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の沙田神社(いさごだ-)について。 沙田神社は信濃国で第3位の格を持つとされる神社です。 中信地方(長野県中部)のほとんどの神社は大なり小なり諏訪大社から何かしらの影響を受けていますが、ここも例外で…

【松本市】渚大神社 ~幹線道路に隠れた大神社~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の渚大神社(なぎさ だい-)について。 渚大神社の鎮座する場所は、国道19号線と158号線が交差する場所のすぐ近くです。それなりに大きい神社なのですが、ほとんどの人が存在に気づくこともなく車で素通りし…

【松本市】深志神社(深志天神) ~諏訪神社と天満宮が横並び~

今回は長野県の観光地ということで、深志神社(ふかし-)について。深志天神という別名もあるようです。 深志は現在の松本市中心部の地名です。そもそも“松本”という地名は戦国時代に大名・小笠原氏が失地であった深志を取り戻すという悲願を遂げたことを祝って…

【松本市】筑摩神社 ~松本最古 室町時代の本殿~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、松本市の筑摩神社(つかま-)について。 松本近辺は“筑摩郡”(つかま-/ちくま-)という郡部に属していた歴史があり、この神社は群名を冠しています。言うなれば群を代表する神社というわけですが、その立場にふさわし…

【松本市】四柱神社 ~松本観光の鉄板コース~

今回は長野県の観光地ということで、四柱神社(よはしら-)について。 四柱神社は松本駅から松本城へ移動する経路の途中に鎮座する神社で、すぐ近くを流れる女鳥羽川(めとばがわ)の川沿いには縄手通り商店街があります。こう言った位置関係から、「四柱神社を…

【松川村】大和田神社 ~大規模な二階建ての神楽殿~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、北安曇郡松川村の大和田神社(おおわだ-)について。 松川村というと多数の絵本を収蔵した“安曇野ちひろ美術館”と公園が有名で、その陰に隠れがちですが、寺社にも見所が幾つもあります。 その1つが大和田神社で、…

【安曇野市】有明山神社本宮(里宮) ~信州屈指の豪華さを誇る裕明門~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、有明山神社(ありあけやま-)について。 有明山神社は旧穂高町(現安曇野市)にある山岳信仰の神社で、有明山を御神体としています。山が御神体なので本殿がない、というのは諏訪大社や木曽御嶽神社とよく似ています…

【大町市】仁科神明宮 ~国宝の神社建築を解説~

今回は長野県の観光地ということで、仁科神明宮(にしなしんめいぐう)について。 仁科神明宮は、現時点で長野県に8つある国宝(内訳は建築物5件、土偶2体、陶器1点)の1つで、神社建築で国宝指定を受けているのは県内では唯一です。 当ブログで国宝を取り上げる…

【大町市】若一王子神社 ~見所は三重塔だけじゃない!~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、若一王子神社(にゃくいちおうじ-)について。 若一王子神社は大町市の市街地にある神社で、境内には松本地方では唯一の三重塔があります。別名を王子権現(おうじごんげん)と言うようで、境内に観音堂があるあたり…

【塩尻市】永福寺 ~観音堂は名工・立川和四郎の未完の遺作~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、永福寺(えいふくじ)について。 永福寺は、中山道の道沿いにある寺です。近くには塩の道・三州街道(塩尻から辰野に出て、伊那谷を経て愛知県豊田市と岡崎市に至る)も通っており、永福寺は交通の要衝に建つ名刹と言…

【塩尻市】阿禮(阿礼)神社里宮 ~2組の狛犬の強烈な造形~

今回は長野県のマイナー観光地ということで、阿禮神社里宮(あれいじんじゃさとみや)について。社名は、“阿礼神社”と表記することもあります。 阿禮神社は塩尻市の旧市街地とでも言うべき場所にある神社です。近辺は中山道の宿場町「塩尻宿」だった場所で、国…

【朝日村】光輪寺の薬師堂 ~ひっそりと佇む重厚な茅葺きの堂宇~

今回は、長野県東筑摩郡朝日村の光輪寺(こうりんじ)の薬師堂について。 光輪寺の薬師堂へは、公共交通機関がないので車で行くことになります。 光輪寺本堂の近くに参拝者用の駐車場があるので、そこに停めるといいでしょう。 駐車場から薬師堂へは歩いてすぐ…