塔建築
今回は大阪府堺市の家原寺(えばらじ)について。 家原寺は西区の住宅地に鎮座する行基宗の単立寺院(本山)です。山号は一乗山。 別名・通称は智恵の文殊、ハンカチ寺。以前は落書き寺とも呼ばれたようです。 創建は寺伝によると704年(慶雲元年)、行基が母方の実…
今回は大阪府太子町の叡福寺(えいふくじ)について。 叡福寺は町の中心部に鎮座する太子宗の本山です。山号は磯長山。 別名は上の太子。中の太子・野中寺(羽曳野市)、下の太子・大聖勝軍寺(八尾市)と並ぶ三太子のひとつ。 創建は不明。寺伝によれば620年に聖徳…
今回も大阪府河内長野市の金剛寺について。 その1では南門、楼門、食堂、竜王三社について述べました。 当記事では多宝塔、金堂、鐘楼について述べます。 多宝塔 食堂の前を進むと境内は一段高い区画に入ります。この区画は南側に多宝塔、北側に本堂が鎮座し…
今回も奈良県葛城市の當麻寺について。 その1では仁王門、薬師堂などについて、 その2では本堂、講堂、金堂について述べました。 当記事では国宝の東塔、西塔などについて述べます。 東塔 金堂の正面側から、南側にある山のほうへ入ると東塔が鎮座しています…
今回は奈良県橿原市の久米寺(くめでら)について。 久米寺は橿原神宮の南側に鎮座する真言宗御室派の寺院です。山号は霊禅山。 創建は不明。寺伝によれば聖徳太子の弟の来目皇子(くめのみこ)や久米仙人なる人物の開基らしいです。奈良末期から平安初期にかけ…
今回は奈良県広陵町の百済寺(くだらじ)について。 百済寺は町東部の百済地区の集落に鎮座する高野山真言宗の寺院です。山号はありません。 創建は不明。百済大寺という寺院が前身らしく、百済大寺は飛鳥時代に開かれた官寺であり平城京の南都七大寺にも列し…
今回は三重県津市の津観音(つ かんのん)について。 津観音は津の中心市街に鎮座する真言宗醍醐派の寺院です。山号は恵日山、寺号は観音寺、院号は大宝院。 浅草観音(東京都台東区)、大須観音(名古屋市)とならぶ日本三大観音のひとつ。 創建は伝承によれば709…
今回も滋賀県大津市の園城寺について。 その1では仁王門、食堂、金堂について述べました。 当記事では閼伽井屋、一切経蔵、塔婆などについて述べます。 鐘楼(三井の晩鐘) 金堂向かって右手前には鐘楼があります。 切妻、檜皮葺。 1602年(慶長七年)造営。国指…
今回は岐阜県神戸町の日吉神社(ひよし-)について。 日吉神社は町北部の住宅地に鎮座しています。 創建は社伝によると817年(弘仁八年)。最澄によって比叡山(延暦寺と日吉大社)から勧請されたのが始まりとのこと。当初は延暦寺の寺領として栄えたようです。室…
今回は岐阜県北方町の円鏡寺(えんきょうじ)について。 円鏡寺は町の市街地に鎮座している高野山真言宗別格本山の寺院です。山号は池鏡山。 創建は寺伝によれば811年(弘仁二年)。嵯峨天皇の勅命を受けた空海が開基したとのこと。当初は定照寺という寺号で、の…
今回は岐阜県岐阜市の岐阜公園と正法寺について。 岐阜公園 日中友好庭園 所在地:〒500-8003岐阜県岐阜市大宮町1-46(地図) 岐阜公園は非常に広くさまざまな施設がありますが、北の端は日中友好庭園なるエリアになっています。岐阜市と中国の杭州市の友好都…
今回は愛知県稲沢市の性海寺(しょうかいじ)について。 性海寺は市南部の住宅地に鎮座している真言宗の寺院です。山号は大塚山。 創建は寺伝によれば弘仁年間(810~824)で、空海が熱田神宮を参拝した折に開かれたとのこと。鎌倉期に中興され、勅願を受けて元寇…
今回は愛知県稲沢市の萬徳寺(まんとくじ)について。 萬徳寺は稲沢市街の長野地区に鎮座している真言宗豊山派の寺院です。山号は長沼山。 創建は寺伝によると768年。称徳天皇の勅願を受けた慈眼によって開かれ、その後空海によって再興されたとのこと。災害に…
今回は石川県羽咋市の妙成寺(みょうじょうじ)について。 妙成寺は郊外の田園地帯に鎮座する日蓮宗の北陸本山です。山号は金栄山。 創建は寺伝によれば1294年(永仁二年)、日蓮の孫弟子・日像の開基。安土桃山および江戸期には加賀藩・前田氏から篤い崇敬を受け…
今回は静岡県袋井市の油山寺(ゆさんじ)について。 油山寺は市北部の山間に鎮座する真言宗の寺院です。山号は医王山。 同市の尊永寺、可睡斎とともに遠州三山のひとつに数えられます。 創建は寺伝によれば701年(大宝元年)で、行基によって開かれたとのこと。…
今回も滋賀県愛荘町の金剛輪寺について。 前編では参道と国重文の二天門について述べました。 当記事では国宝の本堂と、国重文の三重塔について述べます。 本堂(大悲閣) 二天門をくぐった先には、圧倒的な風格と存在感を漂わせる本堂(大悲閣)が堂々と鎮座し…
今回も滋賀県東近江市の長命寺について。 前編では日吉神社、参道、本堂について述べました。 当記事では三重塔、護摩堂、三仏堂、護法権現などについて述べます。 三重塔 本堂の右手には丹塗りの三重塔が西面して鎮座しています。 三間三重塔婆、こけら葺。…
今回は愛知県名古屋市の笠覆寺(りゅうふくじ)について。 笠覆寺は南区の住宅地に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は天林山。通称は笠寺観音(かさでらかんのん)。 創建は寺伝によると733年で、善光という僧侶が流木から彫った観音像を祀ったのが草創。そ…
今回は愛知県名古屋市の興正寺(こうしょうじ)について。 興正寺は昭和区の市街地にある丘陵に鎮座する真言宗の寺院です。山号は八事山。 創建は1686年(貞享三年)。御三家の尾張徳川家からの崇敬を受けて発展しています。 広大な境内には多数の伽藍が建ってい…
今回は愛知県名古屋市の龍泉寺(りゅうせんじ)について。 龍泉寺は守山区北部の高台に鎮座する天台宗の寺院です。山号は松洞山。寺号は竜泉寺とも表記されます。 創建は『龍泉寺記』によると延暦年間(782-806)で、最澄が熱田神宮を参拝したときに神託を得て開…
今回も長野県駒ケ根市の光前寺について。 前編では仁王門、三門、鐘楼について述べました。 後編では弁天堂、本堂、三重塔について紹介・解説いたします。 弁天堂 三門をくぐった先には池があり、その小島には弁天堂が鎮座しています。 桁行1間・梁間1間、入母…
今回は群馬県高崎市の榛名神社(はるな-)について。 榛名神社は高崎市の山中に鎮座しています。 創建は586年にさかのぼり、山中に神籬を立てたのが始まりといわれます。平安期の『延喜式』にも記載されていて、上野国六宮とされています。江戸期までは榛名山…
今回は愛知県岡崎市の大樹寺(だいじゅじ)について。 大樹寺は市北部の市街地に鎮座している浄土宗の寺院です。山号は成道山。 創建は室町期。松平家の菩提寺として開かれ、家中から大樹(征夷大将軍の唐名)が出ることを願ったのが寺号の由来。現在の大樹寺は…
今回は愛知県岡崎市の真福寺(しんぷくじ)について。 真福寺は岡崎市北部の山間に鎮座している天台宗の寺院です。山号は霊鷲山。創建は古く、飛鳥時代とも奈良時代ともいわれています。境内には室町時代の造営とされる山門と多宝塔があるほか、鎌倉期に造られ…
今回も山形県鶴岡市の出羽三山神社(でわ さんざん-)について。 前編では随神門と天地金神社について述べました。 当記事では、国宝の五重塔と、そこに至るまでの参道について紹介・解説いたします。 参道 脇道から戻って随神門をくぐると参道は下り坂になり、…
今回は新潟県上越市の五智国分寺(ごち こくぶんじ)について 五智国分寺は上越市の海岸近くに鎮座する天台宗の寺院です。山号は安国山。 奈良時代に建立された越後国分寺の後継にあたり、現在の寺院は上杉謙信によって当地に移転され再興されたと伝えられてい…
今回は長野県上田市の前山寺(ぜんさんじ)について。 前山寺は塩田平南部にある前山(まえやま)地区の山際に鎮座する真言宗の寺院です。山号は独鈷山(獨股山)。 創建は平安時代で、空海が修行の地として開いたのが始まりといわれます。現在地に伽藍が造られた…
今回は長野県青木村の大法寺(だいほうじ)について。 大法寺は青木村の北東部にある山際の集落に鎮座している天台宗の寺院です。山号は一乗山。 開基は奈良時代と伝えられ、信州でも屈指の古刹の1つ。境内の最奥部には国宝に指定されている三重塔があり、その…
今回も長野県佐久市の新海三社神社について。 新海三社神社 前編ではアクセス情報と拝殿や西本殿・中本殿について述べました。 当記事は新海三社神社の東本殿と三重塔についての内容になります。 東本殿 東本殿は西本殿・中本殿とは少し距離を置いた場所に鎮座…
今回は長野県佐久市の貞祥寺(ていしょうじ)について。 貞祥寺は佐久市南東部の山際に鎮座している曹洞宗の寺院です。山号は洞源山。 境内には長野県宝に指定されている三重塔と総門と楼門があるほか、島崎藤村の旧宅があるなど充実した内容。また、参道や伽…