入母屋(仏堂)
今回は静岡県島田市の智満寺(ちまんじ)について。 智満寺は市西部の山中に鎮座する天台宗の寺院です。山号は千葉山。 創建は伝承によると奈良時代。神護景雲年間(767-770年)に、鑑真の孫弟子である広智によって開かれ、光仁天皇から本尊の仏像と智満寺の寺号…
今回は神奈川県鎌倉市の光明寺(こうみょうじ)について。 光明寺は海岸沿いの住宅地に鎮座する浄土宗の大本山です。山号は天照山。 創建年は不明。寺伝によると1240年、良忠が佐助ヶ谷(同市佐助)に開いた蓮華寺が前身とのこと。のちに蓮華寺は現在地に移転し…
今回も東京都文京区の護国寺について。 前編では仁王門、不老門、大師堂について述べました。 当記事では月光殿、本堂などについて述べます。 多宝塔 石段をのぼり、本堂の手前の区画へ行くと、参道左手に多宝塔が東面しています。 三間多宝塔、桟瓦葺。 193…
今回は東京都港区の瑞聖寺について。 瑞聖寺は白金台に鎮座する黄檗宗の寺院です。山号は紫雲山。 創建は1670年(寛文十年)。摂津麻田藩2代目・青木重兼の開基により、木庵性瑫*1が開山しました。創建以来、江戸の黄檗宗寺院の中心として隆盛し、多くの伽藍が…
今回は東京都目黒区の祐天寺(ゆうてんじ)について。 祐天寺は中目黒地区の住宅地に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は明顕山(明顯山)。 創建は1718年(享保三年)。増上寺の祐海が善久院という寺院を購入・再興し、師の祐天の廟所としたのがはじまりです。創建以…
今回も京都府京都市の東本願寺について。 前編では阿弥陀堂門、阿弥陀堂について述べました。 当記事では御影堂門、御影堂などについて述べます。 御影堂門 阿弥陀堂門を出て、烏丸通を北へ30メートルほど行くと、御影堂門(ごえいどうもん)が東面しています…
今回は京都府京都市の東本願寺(ひがしほんがんじ)について。 東本願寺は京都市街に鎮座する真宗大谷派の本山です。山号はありません。通称は東本願寺、お東さん、正式名称は真宗本廟(しんしゅうほんびょう)。 本願寺としての創建は1321年(元亨元年)、東本願…
今回も京都府京都市の西本願寺について。 その1では御影堂などについて述べました。 当記事では阿弥陀堂などについて述べます。 御影堂周辺の伽藍 御影堂の南側、境内南東端には、飛雲閣(ひうんかく)という3階建ての建築があります。ふだんは非公開で、年に…
今回は京都府京都市の西本願寺(にしほんがんじ)について。 西本願寺は京都市街に鎮座する浄土真宗本願寺派の本山です。山号は龍谷山。通称は西本願寺、お西さん、正式名称は本願寺(ほんがんじ)。 創建は1321年(元亨元年)。親鸞(1262年没)の墓所「大谷廟堂」…
今回は長野県長野市の恵妙寺(えみょうじ)について。 恵妙寺は松代地区の南東の山際に鎮座する黄檗宗の寺院です。山号は象山(ぞうざん)。 創建は1677年(延宝五年)。松代藩3代藩主・真田幸道によって開かれ、境内には幸道の正室・豊姫の墓所と霊屋が造られていま…
今回は長野県長野市の大英寺(だいえいじ)について。 大英寺は松代地区の住宅地に鎮座する浄土宗の寺院です。山号は皓月山。 創建は1620年(元和六年)。真田信之が正室・小松姫の菩提寺として、上田城下に寺を開いたのがはじまりです。1622年の真田家の松代移封…
今回は京都府木津川市の海住山寺(かいじゅうせんじ)について。 海住山寺は市東部の山中に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は補陀洛山。 創建は寺伝によると735年(天平七年)で、聖武天皇の勅願により、東大寺の初代別当・良弁が開いた藤尾山観音寺という…
今回は三重県伊賀市の観菩提寺(かんぼだいじ)について。 観菩提寺は市北部の山際の集落に鎮座する真言宗豊山派の寺院です。山号は普門山。通称は正月堂。 創建は寺伝によると奈良時代で、東大寺の実忠によって天平年間(729~749年)に開かれたといわれます。そ…
今回も千葉県市川市の法華経寺について。 前編では、山門、五重塔について述べました。 当記事では、祖師堂、四足門、法華堂などについて述べます。 祖師堂 境内の中心部には巨大な祖師堂が、南東向きに鎮座しています。 なお、訪問時は屋根の葺き替え工事中…
今回も富山県南砺市の瑞泉寺について。 前編では、山門、式台門について述べました。 当記事では、本堂、太子堂などについて述べます。 鐘楼 山門の先は、有料の区画となっています。 拝観受付を済ませて参道を左手(北)へそれると、鐘楼があります。 鐘楼は…
今回も富山県南砺市の善徳寺について。 前編では山門について述べました。 当記事では、本堂、大鐘楼、太鼓楼などについて述べます。 本堂 山門をくぐると、右手に本堂が南面しています。本尊は阿弥陀如来。 入母屋、向拝3間、桟瓦葺。 1759年(宝暦九年)上棟…
今回も富山県高岡市の勝興寺について。 その1では総門と唐門について述べました。 当記事では、本堂とその周辺について述べます。 本堂 唐門の先には、北陸屈指の規模を誇る巨大な本堂が鎮座しています。 入母屋、向拝3間、亜鉛合板葺。間口39.3m、奥行37.4m…
今回は長野県上田市の西光寺(さいこうじ)について。 西光寺は市東部の富士山地区の集落に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は松本山。 創建は寺伝によると平安時代。空海が当地を訪れ、手ずから彫った仏像を祀ったのが草創とされます。実質の創建は鎌倉…
今回も京都府京都市の知恩院について。 その1では三門などについて、 その2では御影堂、阿弥陀堂などについてのべました。 当記事では経蔵、唐門、勢至堂などについて述べます。 宝仏殿と納骨堂 御影堂のはす向かいには、宝仏殿が北面しています。 一重、裳…
今回も京都府京都市の知恩院について。 その1では三門などについて述べました。 当記事では御影堂、阿弥陀堂などについて述べます。 御影堂(本堂) 三門をくぐって石段を昇ると、境内の中心部に巨大な御影堂(みえいどう)が鎮座しています。当寺の本堂に相当す…
今回も京都府京都市の妙心寺について。 その1では南門、勅使門、山門について述べました。 当記事では仏殿と法堂について述べます。 仏殿 山門の後方へ進むと、妙心寺の本堂に相当する仏殿が鎮座しています。 桁行3間・梁間3間、一重、裳階付、入母屋、本瓦葺…
今回も京都府京都市の仁和寺について。 その1では二王門と本坊について述べました。 当記事では中門、金堂、観音堂について述べます。 中門 二王門から参道に沿って進むと、中門(ちゅうもん)があります。訪問時(2023/02/23)は修理工事中でした。 背面から見…
今回は山梨県甲州市の立正寺(りっしょうじ)について。 立正寺は市の南西部の集落に鎮座する日蓮宗の寺院です。山号は休息山。 創建は寺伝によると698年(文武天皇二年)で、行基によって開かれ、当初は子安山地蔵寺と号したとのこと。平安時代には真言宗に改宗…
今回は山梨県甲州市の観音堂(かんのんどう)について。 観音堂は国道20号沿線の山間に鎮座しています。通称は横吹観音(よこぶきかんのん)。 創建は不明。伝承によると京都の清水寺から勧請された観音像を祀ったらしいです。その後の沿革は不明ですが、養蚕の…
今回も京都府京都市の北野天満宮について。 その1では参道と楼門などについて、 その2では中門や本殿について述べました。 当記事では、東門や地主神社などの境内社について述べます。 東門 境内の東側に出ると、御前通という道路があり、東門が東面していま…
今回は京都府京都市の大報恩寺(だいほうおんじ)について。 大報恩寺は市北部の住宅地に鎮座する真言宗智山派の寺院です。山号は瑞応山。通称は千本釈迦堂(せんぼんしゃかどう)。 創建は1221年(承久三年)で、藤原秀衡の孫である僧侶・義空によって開かれました…
今回も京都府京都市の大徳寺について。 前編では勅使門や山門について述べました。 当記事では仏殿、法堂などについて述べます。 仏殿(本堂) 山門の後方には、大徳寺の本堂に相当する仏殿が鎮座していますが、訪問時は修理中でした。 建築様式は、桁行3間・梁…
今回は京都府京都市の清凉寺(せいりょうじ)について。 清凉寺(清涼寺)は嵯峨嵐山駅の北側の住宅地に鎮座する浄土宗の寺院です。 当寺の前身となった棲霞寺(せいかじ)は、嵯峨天皇の皇子の源融*1が発願し、その子息らによって896年(寛平八年)に開かれました。…
今回は茨城県潮来市の長勝寺(ちょうしょうじ)について。 長勝寺は潮来市街に鎮座する臨済宗妙心寺派の寺院です。山号は海雲山。 創建は不明。寺伝によると1185年(文治元年)、源頼朝により開かれたとのこと。鎌倉時代は幕府の崇敬を受けて隆盛したようです。…
今回も千葉県成田市の新勝寺について。 その1では総門、仁王門について、 その2では大本堂、三重塔、一切経蔵について、 その3では釈迦堂と出世稲荷について述べました。 当記事では額堂、光明堂、薬師堂などについて述べます。 額堂 大本堂と釈迦堂のあいだ…