甲信寺社宝鑑

甲信地方の寺院・神社建築を語る雑記。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【栗東市】小槻大社

今回は滋賀県栗東市の小槻大社(おつきたいしゃ)について。 小槻大社は市郊外の丘陵に鎮座しています。 創建は、社伝によると栗太郡を領する豪族の小槻山君が氏神を祀ったのが始まりとのこと。平安期の『延喜式』にも記載があり、式内社となっています。室町…

【草津市】志那神社

今回は滋賀県草津市の志那神社(しな-)について。 志那神社は市郊外の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社記によれば『延喜式』に「意布伎神社」と記載された式内社のようですが、何らかの理由で現在の社名に改められています。また、清和天皇の奉納した…

【草津市】老杉神社

今回は滋賀県草津市の老杉神社(おいすぎ-)について。 老杉神社は市郊外の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によれば704年の草創とのこと。1452年には近江国守護・佐々木氏の家臣である下笠高賀によって本殿が造営され、これが現在の本殿です。室町幕…

【草津市】伊砂砂神社

今回は滋賀県草津市の伊砂砂神社(いささ-)について。 伊砂砂神社は草津市の中心市街に鎮座しています。 創建は不明。社伝によれば1468年(応仁二年)に六角高頼が河内国の渋川神社(大阪府八尾市)を勧請したのが始まりとのこと。古くは天大将軍社と称し、雨乞い…

【栗東市】大宝神社

今回は滋賀県栗東市の大宝神社(だいほう-)について。 大宝神社は栗東市の市街地に鎮座しています。 創建は社伝によると701年(大宝元年)で、疫病を鎮める神として崇敬されたようです。室町期には足利将軍家や佐々木氏の寄進を受けたようですが、安土桃山期に…

【野洲市】稲荷神社(小篠原)

今回は滋賀県野洲市小篠原(こしのはら)の稲荷神社(いなり-)について。 稲荷神社は国道8号沿いの住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によれば948年(天暦二年)、伏見稲荷大社から福林寺という寺院に勧請されたのが始まりとのこと。福林寺は衰亡しました…

【野洲市】生和神社

今回は滋賀県野洲市の生和神社(いくわ-)について。 生和神社は市東部の住宅地に鎮座しています。 創建は不明。社伝によれば、1009年(寛弘六年)に領主となった藤原忠重(藤原鎌足の孫にあたる)が当地を開拓して大蛇を退治し、その後生和大明神として祀られるよ…

【野洲市】御上神社

今回は滋賀県野洲市の御上神社(みかみ-)について。 御上神社は国道8号沿線の三上地区に鎮座しています。 創建は孝霊天皇(7代天皇)の時代とされ、近隣にある三上山を神体として祀ったのが始まりとされています。平安期には藤原不比等によって現在地に社殿が建…

【野洲市】大笹原神社

今回は滋賀県野洲市の大笹原神社(おおささはら-)について。 大笹原神社は市東部の山際に鎮座しています。 創建は社伝によれば986年(寛和2年)。1414年に岩倉城主・馬淵定信によって社殿が再建され、これが現在の社殿となっています。 本殿は国宝に指定されてい…

【竜王町】鏡神社

今回は滋賀県竜王町の鏡神社(かがみ-)について。 鏡神社は町西部の丘陵に鎮座しています。 創建は不明。祭神である天日槍尊が当地に鏡を納めたことが社名の由来とのこと。平安期には牛若丸こと源義経が当地で元服したという伝説があるようです。 境内は拝殿…

【竜王町】苗村神社 後編(拝殿、西本殿)

今回も滋賀県竜王町の苗村神社について。 前編では西本殿と楼門について述べました。 当記事では拝殿と国宝の西本殿などについて述べます。 拝殿 楼門の先の参道左手には手水舎。 切妻、桟瓦葺。 参道を右に90度折れると拝殿があります。 入母屋(妻入)、銅板…

【竜王町】苗村神社 前編(東本殿、楼門)

今回は滋賀県竜王町の苗村神社(なむら-)について。 苗村神社は町の中部の田園地帯に鎮座しています。 創建は垂仁天皇(11代天皇)の時代とされています。平安期の『延喜式』には当社を指して長寸(なむら)神社と記述があるようで、延喜式内社となっています。 …